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ThinkSocialな時代のビジネスデザイン

“リフレーミング”により新しい発想が生まれる場を設計する

(第15回) 

イノベーションの創出を妨げる「自分たち自身の思い込み」からいかに抜け出すことができるか。それはいま多くの個人や組織にとっての課題です。今回は常識や既存の枠組みにとらわれない新しい発想を生み出すうえで、何故、リフレーミングが重要なのか、イノベーション創出のプロセスに意図的にリフレーミングのタイミングを設けるためには何が必要かを解説していきます。今までの記事は、こちら。

他者との対話を通じて“リフレーミング”をする

 今ない発想を生み出すためには、既存の思考の枠組みの外にでて考えてみる必要があります。普段物事を理解するために使っている枠組みをわざと外して、物事に目を向けてみることです。リフレーミングするのです。

写真.最悪のアイデアのスケッチを共有するワークショップの様子(by OpenCU

 リフレーミングの方法は、これまでもいろいろと紹介してきました。第10回で紹介した最高のアイデア/最悪のアイデアを考える発想法もそうですし、解決策が思い浮かばず行き詰まっている問題に対して、あえて状況をもっと悪化させるような課題設定をして、その逆課題の解決(=状況をもっと悪化させる)のためのアイデアを出し合うアンチ・プロブレムという発想法も、リフレーミングの方法の1つです。

 そんな風に思考の枠組みを強制的に転換させる方法もあれば、前回紹介したように参加者を広く公募する形で実施する「アイデアソン」の場をリフレーミングの場として活用することもあります。アイデアソンでは、多様な考えをもった人同士が対話をすることで、それぞれが自分自身の思い込みから開放されて自由な発想ができるようになります。

 アイデアソンに限らず多様な人々が集まって対話を行う場では、各自がバラバラに考えていたのでは思いつかないような発想が生まれてくるよう対話の場を設計します。自分と異なる意見に接することで、自分自身の思考の枠組みを意識できるよう、様々な形で対話をしかけます。

 新しい発想が生まれるのを阻む一番の要因は他でもない“自分自身の凝り固まった考え方”であり、だからこそリフレーミングが必要なのですが、参加者同士が互いに意見を交わせる対話の場をうまく設計することで、自然と普段とは違うものの見方ができるようにするのです。

次のページ
「シュンペーターの新結合」と「リフレーミング」

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この記事の著者

棚橋弘季(タナハシヒロキ)

棚橋弘季(たなはしひろき) 株式会社ロフトワーク所属。イノベーションメーカー。デザイン思考やコ・デザイン、リーン・スタートアップなどの手法を用いてクライアント企業のイノベーション創出の支援を行う。ブログ「DESIGN IT! w/LOVE」。著書に『デザイン思考の仕事術』 など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/4691 2013/04/25 08:00

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