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週刊DBオンライン 谷川耕一

2013年ビッグデータ予想―ビッグデータは「溜めたら負け」?/Amazon Redshiftがもたらす影響は


新しい年が始まった。新しい政権のもと、とにかく経済再生が優先されることに。そうなれば、IT業界においてもなんらか市場の活性化期待されるところだ。せめて物価上昇率程度の見積書金額の増加ができないものかと思案中だったりもする。そんな中、今年のIT業界を牽引するキーワードとしては、引き続き「ビッグデータ」が本命だろう。クラウドも頻繁に登場はするが、もはやこれは当たり前のもの。クラウドで新たなビジネスが生まれる、というものではもはやなさそうだ。もちろんビッグデータも、夢のような世界が待ち受けているわけではない。むしろ今年は、より具体性を帯び、ビジネスに直結する話題となりそうだ。

ビッグデータの風が吹けばデータウェアハウス屋が儲かる

 ビッグデータがやっと現実的なソリューションとなってきたのと並行して、改めて「データウェアハウス/BI」の存在に注目が集まるのでは、と感じている。「ビッグデータに手を付けるなら、その前にまずは手元のデータウェアハウスやBIを活用してからだろう」ってこと。昨年後半くらいから、改めてデータウェアハウスに関連する発表が増え、取材する機会も増えていることがそれを裏付ける。

 FacebookやTwitterのつぶやき分析、センサーデータの活用など、最新のビッグデータ活用もあるにはあるが、まずは自社内にすでにある大量なデータをどう活用できるのか。今年は、それをまず真剣に考えるべきときなのだろう。その際に鍵となるのが、高度な分析環境よりも分析結果をビジネスプロセスに反映させるプロセス、仕組みが社内にあるかどうか。ここはいわゆるITの領域ではないかもしれないが、これがないといくら素晴らしい分析をしても、ビッグデータで成果を得ることにはならない。このデータウェアハウスを改めて見直すというのは、ある意味、次なるビッグデータ活用への最初の一歩。今年も引き続き、データウェアハウスの話題は多そうだ。

ECサイトではビッグデータ活用がぞくぞくと始まる

 これとは別に、世の中にはすぐにビッグデータ活用に入っていける領域もある。その1つがECサイトなどのWebサイトを活用してビジネスを行っているところ。Webサイトでは、すぐにビッグデータとなるようなデータを収集しやすい。たとえば、サイトコンテンツへの詳細なアクセスログがそれだ。これと個人のプロファイル情報をリアルタイムに結び付けられれば、それらを分析し適切なリコメンドが行える。それによって、売り上げの増大シナリオがすぐに描けるのだ。

 課題は、きちんとリコメンドができる仕組みに現状のWebサイトがなっていないこと。なので、まずはECサイトのリニューアルから始めなければならない。詳細なアクセスログというビッグデータを収集し、分析してリコメンドできるような柔軟なサイトへの改変案件は、今年はかなり増えることが予測される。その際、忘れてはならないのが、受発注や配送など、ECサイトと直接関係する仕組みとの柔軟かつ自動的な連携。ECサイトだけ賢くなっても、きちんと品物を届けられる体勢ができてないければ、顧客の満足度は得られないからね。

 ECサイト以外では、医療や農業、さらにはスポーツの世界など、これまであまりデータ活用をしてこなかったところ。そして、にも拘わらずビッグデータが実は存在している領域もビッグデータ活用では期待できる。とはいえ、これらについては期待値は高いけれど、それほど急速に市場が活性化するとは思えない。先進的な取り組みをする企業や団体なりが、今年いくつか事例として登場してくる程度か。

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安価なアプライアンスが飛躍する年となるかも

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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