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ウイングアークのBI製品MotionBoardと日立製データベースHiRDBが新たに連携を開始


国内でもっともライセンス本数がたくさん出ているBIツールは、ウイングアークのDr.Sum EAだろう。海外の多くのBIツールベンダーがOracleやIBM、SAPに統合、買収され、独立系BIツールベンダーはほとんど存在しなくなってしまったのが現状。BIツールはいまや大手ITベンダーが扱う1製品であり、強大なベンダーが多数いる市場において、国産BIツールの健闘が続いているというのはなんとも興味深い。日本のIT市場にとっても、これは頼もしいことでもある。数が出ているDr.Sum EAは顧客満足度も高いとのことで、これは国産ならではのよさが発揮されているからこその結果なのだろう。

 そんなウイングアークには、もう1つBIツールがある。それがMotionBoardという製品だ。Dr.Sum EAがどちらかといえばデータベースエンジンを持つ旧来型のクライアント・サーバー系BIツールなのに対し、MotionBoardは「情報ダッシュボード」と称するまったく新しい位置づけの製品だ。当然ながら、Dr.Sum EAで蓄積してきたBIツールに関するノウハウをもとにしているはずであり、その上でクラウド、モバイル、ビッグデータ時代に対応するものとなっている。iPadなどのタブレット環境などにもいち早く対応しており、モバイル環境での製品完成度も高く、いわゆる「いまどきのBIツール」と言える。

 MotionBoardは、Dr.Sum EAのデータベースエンジンにももちろん対応するが、ソースとなるデータベースは市場にある多くのデータベース、Oracle、SQL Server、DB2、PostgreSQL、MySQLなどに対応している。今回、このソースデータベースに日立のHiRDBが新たに追加となった。国産データベースと国産BIツール、そして官公庁や金融、通信などのエンタープライズ領域に強い日立と、まだまだベンチャー的な勢いを持ちフットワークも軽く活躍するウイングアークという組み合わせの誕生であり、国産同士ならではのよさがユーザーに伝われば、Dr.Sum EAのように一定の評価を顧客からは受けることになるだろう。

 ウイングアークと日立の協業は、今回のHiRDBとの連携だけでなく、さらにその先を見据えている。日立がビッグデータ用に新たに開発した「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」に、MotionBoardを対応させるのだ。「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」は、東京大学 生産技術研究所 喜連川 優教授が中心となって進めてきた、内閣府の最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」の成果を利用したビッグデータ専用の国産データベースエンジンだ。これには、日本のIT技術の知見が集められているというわけだ。

 現状、ビッグデータソリューションの多くが、海外製品で占められている。だからといって、日本の技術力がこの分野において海外勢よりも劣るわけでは決してないはず。今回のような国産製品の組み合わせは、是非とも日本市場にとどまることなく、海外市場にも打って出て、評価される存在になって欲しいところだ。

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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