IT業界の競合地図を書きかえる大きなできごと
この提携発表は、MicrosoftのCEO スティーブ・バルマー氏、Oracleの社長マーク・ハード氏によって行われた。バルマー氏は「今回の提携により、当社の顧客は当社独自のハイブリッド・クラウド・ソリューションで、オラクル・アプリケーション、ミドルウェア、データベースを、これまでWindows Serverで長年行ってきたのと同様に、柔軟に活用できるようになります」と述べている。一方のハード氏は「今回のマイクロソフトとの協業は、両社の関係を強化するものであるとともに、両社の顧客が享受する利益において重要なものです」と述べた。この2人が握手をしている姿は想像しにくいが、これが今後のクラウド市場変化の兆しとなりそうだ。
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MicrosoftのCEO スティーブ・バルマー氏
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Oracleの社長マーク・ハード氏
もう1つ、米国時間25日にはさらに驚かされることが。OracleとSalesforce.comが「新たな戦略的パートナーシップ」を結ぶという発表が行われたのだ。内容は、Salesforce.comがOracleのOSであるOracle Linux、エンジニアド・システムズのExadata、そしてOracle DatabaseおよびJava Middleware Platformをベースに、自社のサービス環境の標準化を図っていくというもの。
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オラクルと「新たな戦略的パートナーシップ」を結んだラリーの宿敵(?)
マーク・ベニオフ氏
一方、OracleはSalesforce.comをOracle Fusion HCM CloudおよびOracle Fusion Financial Cloudに統合する。そして、Salesforce.comのアプリケーションとプラットホームに、Oracleのコア技術を提供する。さらに、Salesforce.comはOracleの人材管理アプリケーションのFusion HCMと会計管理アプリケーションのFinancial Cloudを導入し、逆にOracleはSalesforce.comのCRMアプリケーションのユーザーになると言うのだから驚きだ。