ネットワンシステムズはオーイーシーと、大分県および16市町村が共同で利用する、ガバメントクラウド接続ネットワーク環境の設計・構築および利用開始後の運用保守サービスを提供したと発表した。
地元SIer企業であるオーイーシーとの協業で、各自治体での運用業務の効率化を実現するとともに、運用負荷の削減と標準化システム拡充に対応する拡張性を考慮したインフラを実現したという。また、基幹業務の標準化システム対応およびガバメントクラウドへの移行を実現するために重要となる、アクセス回線の設計・構築において、構築自動化で短期間での導入を可能にしたとのことだ。
構築自動化により1ヵ月で16市町村分のアカウント導入
ITインフラをコードで構築・管理するIaC(Infrastructure as Code)を用いて、ガバメントクラウドに16市町村分のネットワークアカウントを構築。ガバメントクラウドの環境構築においてIaC活用がデジタル庁からも推奨されいるという。同件では、1ヵ月で16市町村分の構築試験を完了させ、短期間での構築を可能にしたとのことだ。16市町村分共通の設計内容であることにより、導入時の工数削減や均一な品質が実現できるだけでなく、今後発生するメンテナンスなども全団体分にタイムリーに対応することが可能になるとしている。
地元SIer企業との協業体制で、既存環境を活用した価値提供
「豊の国ハイパーネットワーク」「豊の国IaaS」など、ネットワンシステムズとオーイーシーが過去に手掛けた既存環境を、ガバメントクラウド接続において活用することで、機器の集約化や導入期間の短縮などが実現できたという。また、大分県内自治体の基幹系システムの運用保守をオーイーシーが担当していることから、ガバメントクラウド接続向けの運用サービスも、オーイーシーに問い合わせ窓口を集約する体制を提供。これにより、障害発生時に、基幹系システムとガバメントクラウド接続について別々に問い合わせをすることなく運用が可能となり、各自治体の担当者に発生する作業や調整事などの業務負荷を削減できるとしている。
Managed ONEガバメントクラウド接続運用サービスの提供
ガバメントクラウド利用開始後は、ガバメントクラウドのネットワーク運用管理補助者として、同社独自の「Managed ONEガバメントクラウド接続運用サービス」の提供を予定しているという。主に次のサービスを提供し、今後のガバメントクラウドの利用を包括的にサポートするとのことだ。
- AWSネットワークアカウントの各種セキュリティアラートの収集・報告・対応をGrowcx(カスタマーサクセスポータル)を通じて行う
- 今後、ガバメントクラウド上で提供されていく標準システムのアプリケーションアカウントと、ネットワークアカウントとの接続設定などを運用の中で対応
- デジタル庁から提供されるセキュリティなどの適用必須のテンプレートの更新など随時対応し、最新のガバナンス設定で運用を行う
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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