アクセンチュアは、「AI Refinery Distiller Agentic」フレームワークおよびソフトウェア開発キット(SDKs)を発表した。
Distiller Agenticフレームワークは、AIエージェントの構築から展開、運用にいたるライフサイクル全体をサポートする機能を包括的に提供するもの。具体的には、AIエージェントのメモリ管理、マルチエージェントとのコラボレーション、効率的なワークフロー管理、AIエージェントが利用するモデルのカスタマイズや評価、ガバナンスとオブザーバビリティ(観測可能性)、クロスプラットフォームの相互運用性などが含まれるという。
NVIDIA AI Enterpriseソフトウェアを活用した同フレームワークは、優れた拡張性を備えており、パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミス、そしてソブリン・インフラストラクチャといった多様なアーキテクチャに柔軟に導入できるよう設計されているとしている。これにより、企業は自社のデータ、ガバナンス、さらには業界固有の要件に応じて、AIの機能や性能を最適化できるという。
さらに同社は、AIシステムがカメラやセンサーから取得した現実世界の信号を処理できるフィジカルAIソフトウェア開発キット(SDK)を導入するとした。このSDKは、工場や倉庫などの産業現場において、映像内の情報を認識して分離するビデオセグメンテーションや異常検知などを可能にするという。
なお、この技術の実現には、NVIDIA AI Blueprint for Video Search and Summarization(VSS)とNVIDIA Metropolisが活用されているとのことだ。アクセンチュアおよびNVIDIAと、サプライチェーンソリューションの主要企業であるKIONが連携し、製造や倉庫の自動化の分野で、安全性、生産性、品質管理の向上を目指すとしている。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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