トヨタグループのジェイテクトは7月28日、AIエージェント構想を発表した。
この構想は、ジェイテクトが第二期中期経営計画で成長戦略・重点施策として掲げる「デジタルモノづくり」の取り組みの一つで、第1フェーズ「AI活用プラットフォームの構築」と第2フェーズ「AIエージェントの実装」で構成している。2027年4月までに第2フェーズの運用環境を整備し、設計や事務系など部門を問わず誰もが専門知識不要でAIを活用し、業務効率向上とソリューション提供できる体制を構築していくという。詳細は次の通り。
第1フェーズ: AI活用プラットフォームの構築
第1フェーズでは、プログラミングが不要なノーコードAIを活用できる環境を整備。ユーザーはプラットフォーム内に格納された、画像認識、データ分析、生成AIを活用した各種アプリケーションとデータベースに保存された情報を組み合わせることで、業務改革ソリューションを作成することが可能になる。このAI活用プラットフォームは2027年4月に向けて順次拡充予定であり、既に生成AIを活用した特許調査を効率化するアプリケーションを作成し、全社で活用を進めているという。

第2フェーズ:AIエージェントの実装
第2フェーズでは、ユーザーがチャットで入力した「やりたいこと」に応じて、AIエージェントがオーケストレーターとなってAI活用プラットフォームから必要なアプリケーションやデータを自動で組み合わせることで、最適な結果を提供する。ユーザーの「やりたいこと」に対しAIエージェントが必要なアプリケーションやデータを自律的に選定するため、ユーザーには専門知識が求められず、誰でも簡単に業務にAIを取り入れることが可能になるという。このAIエージェントの利用体制は2027年4月までに構築予定とのこと。

ジェイテクトは今後、AI活用プラットフォームの拡充と並行して、各事業本部の社員がAI・ソフトウェア開発の専門部署であるデータアナリティクス研究部に社内留学し、AI人材を育成していくとしている。
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