米現地時間8月4日、Clouderaは、クラウドインフラなどの管理プラットフォームを提供するTaikunの買収を発表した。今回の買収は、2024年5月のVertaの運用AIプラットフォーム、同年11月のOctopaiのデータリネージおよびカタログソリューションの買収に続くもので、過去14ヵ月において(Clouderaにとって)3件目の戦略的買収となる。
これによりClouderaは、ITスタック全体にわたる展開・運用を統合。一体化されたコンピュートレイヤーを実現するとしている。買収による主なメリットは以下の通り。
- 柔軟性と制御性を備えた「どこでも実行可能」な運用:企業は、データセンター、クラウド、ハイブリッド環境といった多様なインフラ上で、パフォーマンスや選択の自由を損なうことなく、データやAIワークロードを展開可能。Taikunは、GovCloud、ソブリンクラウド、エアギャップ型データセンターといった厳格な規制が求められる環境にも対応している
- シームレスなアップグレードによる運用効率の向上:統合されたコンピュートレイヤーは、ダウンタイムゼロのアップグレードと、より高度なリソース最適化を可能にし、運用効率の向上とリスクの低減、そしてトータルコストの削減を実現する
- Clouderaおよびパートナー技術の迅速な導入:Clouderaおよびそのパートナーエコシステムのツールやデータベースとの統合により、「エンジン持ち込み(Bring Your Own Engine)」のアプローチが可能になる。Cloudera Data Servicesをはじめ、Spark、HBase、Ozone、Kafka、Trinoといった主要な技術、さらにサードパーティ製グラフデータベースなど、多様な選択肢に対応できる
- 将来に備える「あらゆる場にクラウドを実現する」アーキテクチャ:選択肢の柔軟性を保ちながら展開先を広げることで、ビジネス要件が進化する中でも、企業のニーズに沿った長期的な柔軟性と拡張性を確保する
なお、買収にともない、TaikunのエンジニアリングチームはClouderaのエンジニアリング、製品、サポート部門に加わる。また、チェコ共和国に拠点を置くTaikunは、Clouderaにとって新たな欧州の開発拠点となり、同地域におけるイノベーションへの継続的な取り組みを強化するとしている。
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