2025年8月26日、ウイングアーク1st(以下、ウイングアーク)は、企業間取引における電子文書の信頼性担保を目的とし、デジタルトラストサービス「Trustee(トラスティ)」を提供開始した。
同社は、7月18日に年間売上100億円以上の企業でタイムスタンプ関連業務に従事する担当者500名を対象に、オンラインアンケートで「電子文書やデータのセキュリティ調査」を実施。以下のような課題が浮き彫りになったという。
生成AI技術の発展により、企業間取引で取り扱う電子文書に関して、23.6%が「重要書類のAIによる改ざんに気づけない可能性があること」を懸念
「Q.生成AI技術の発展により、企業間取引で取り扱う電子文書に関して最も懸念することを教えてください」(n=500)と質問したところ、「重要書類のAIによる改ざんに気づけない可能性があること」が23.6%、「取引先からの文書の真正性確認が困難になること」が22.4%、「巧妙な偽造文書の作成が容易になること」が20.4%という回答になった。

3割以上が、「取引先から文書が本物かどうか疑われた」経験あり
「Q.過去3年間で、あなたのお勤め先において以下のような経験はありますか(複数回答)」(n=500)と質問したところ、「取引先から文書が本物かどうか疑われた」が32.2%、「改ざんが疑われる事案があった」が29.6%、「受け取った文書が本物かどうか疑問に思った」が22.2%という回答になった。

調査概要
- 調査名:電子文書やデータのセキュリティ調査
- 調査対象:年間売上100億円以上の企業でタイムスタンプ関連業務に従事する担当者
- 有効回答数:500名
- 調査期間:2025年7月18日〜同年7月18日
- 調査機関:ウイングアーク自社調査 (調査委託先:IDEATECH)
- 調査方法:オンラインアンケート
Trustee タイムスタンプは、上記のような課題を解決する製品とのことだ。具体的には、帳票・文書管理製品群における1,000文書/1秒で低コストの「Trustee タイムスタンプ」を開発し、8月8日に総務省による認定を取得。価格は5円/1スタンプ以下となる。詳細は以下のとおり。
- 1,000文書/1秒を超えるリアルタイムな高速処理:独自のPDF解析技術やシンプルな設計により、秒間1,000文書を超える高速処理を実現。また、サーバーに不正侵入されたとしても不正なタイムスタンプ発行が不可能な仕組みを構築している(特許申請中)
- 止まらない仕組みを支える、複数拠点・冗長化構成:定期メンテナンスやうるう秒の対応、また処理エラー時においても、タイムスタンプが押されない時間を作らない高可用性を実現
- 5円/1スタンプ(税抜)以下の低コスト:価格は5円/1スタンプ(税抜)以下となり、利用量に応じてより安価なボリュームディスカウントが適応される

今後3年で、1,000社の導入を目指すとのことだ。
【関連記事】
・請求書業務で「使用ツールの散在」を約8割が実感 情報漏えいリスクを指摘──ウイングアーク1st調査
・ウイングアーク1st、4月施行の物流関連2法対応サービス実証でAI活用 残業削減に成果出る
・日本IBMとウイングアーク1st、金融業界向けサービスで連携 データ利活用機能で業務効率化を支援
この記事は参考になりましたか?
- 関連リンク
- この記事の著者
-
EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア