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日本IBM、企業向けAIガバナンス体制構築支援を本格展開──双日との実証事例を公開

(左より)日本アイ・ビー・エム株式会社 コンサルティング事業本部AIガバナンスリーダー 天白政樹氏/双日株式会社 デジタル事業開発部 宮脇俊介氏/日本アイ・ビー・エム株式会社 技術理事 AI倫理委員会 日本チームリーダー 山田敦氏/同 watsonx事業本部長 竹田千恵氏

 日本IBMは8月28日、AIガバナンスに関する記者会見を開催し、企業のAI活用における適切なガバナンス体制の構築支援について発表した。同社技術理事でAI倫理委員会 日本チームリーダーの山田敦氏、コンサルティング事業本部 AIガバナンスリーダーの天白政樹氏、watsonx事業本部長の竹田千恵氏、双日 デジタル事業開発部の宮脇俊介氏が登壇し、自社の統合ガバナンスプログラムの知見を活用した包括的なアプローチを説明した。

 山田氏は「AIガバナンスとは、AI活用を前進させるための適切なガードレールの設置・運用である」と定義し、ブレーキをかけることではないと強調した。

 IBMの調査によると、多くの経営者がAIガバナンスの重要性を理解する一方で、その実践は限定的な状況にある。自組織のAIガバナンスが優れていると考える経営者は21%に過ぎず、規制・コンプライアンスのリスクに十分対処できていると考える経営者も29%にとどまっている。

資料提供 日本IBM [画像クリックで拡大]

 天白氏は企業がAIリスクに十分対処できない理由として、3つの課題を指摘した。第1に、AIリスクの新しい領域では多くの知見を持つ関係者を集める必要があるが、ガバナンス組織の構築が難しいこと。第2に、AIリスクに統合的に対処する必要があるが、既存の仕組みとの重複を避けながらきめ細やかなプロセス設計が求められること。第3に、AIのライフサイクル全体を通じた評価や新たな技術にともなうリスクへの対応が必要だが、これを人手で実施し続けることは困難であることを挙げた。

 AIリスクは技術的リスク、社会的リスク、企業システム全体へのリスクから構成され、ノーコードでのAI作成の普及、技術進展によるAIの自律性増大、AIエージェントの登場により、従来型AI、生成型AI、エージェント型AIへと適用範囲が拡大している。

資料提供 日本IBM [画像クリックで拡大]

 総合商社の双日 デジタル事業開発部の宮脇俊介氏は、日本IBMと共同で取り組んだAIガバナンス体制構築の実証事例を紹介した。

 双日では中期経営計画2026において「Digital-in-All」を掲げ、すべての事業にデジタルを組み込む戦略を推進している。水産事業でのマグロ尾数カウントにデジタルツインとAI画像解析を活用し、自動車販売事業では中古車価格査定の透明化を図るなど、各事業領域でAI活用が進んでいる。社員用の生成AIチャットツールは全社員の約80%が活用する状況となっている。

 宮脇氏は「事業から通常の業務の中にもうAIというのが当たり前に溶け込んでいることが、今回本格的にガバナンスを進めようと思ったきっかけだ」と背景を説明した。

 具体的な取り組みとして、まずAI事業者ガイドラインに基づく全体構想を策定し、現状認識を実施した。その後、6つの具体的なユースケースを選定し、明日から何をすべきかという解像度まで具体策に落とし込んだ。構想策定の過程では、様々な立場からの意見の対立という壁に直面したが、IBM主導で1日間の集中討議を実施し、関係者が膝を突き合わせて論点を整理することで課題を解決した。

資料提供 日本IBM [画像クリックで拡大]

 優先順位を明確化した結果、重点対応項目として審査体制の構築を最優先に位置づけた。AI案件のチェックリストを作成し、案件立案者に前提条件や利用環境を整理してもらうことで、背景や含まれるリスクを洗い出す仕組みを導入した。

 組織体制については、新たにAI倫理委員会を設立するのではなく、既存のDX推進委員会に審査機能を組み込むスモールスタート方式を採用した。デジタル事業開発部、法務部、コーポレートIT部がチームを組み、必要に応じて外部の専門家とも連携する体制を構築している。

 竹田氏はシステム観点でのAIガバナンスについて、5つの技術要素を満たす仕組みの実装が必要であると説明した。これらの要素は、トレーサビリティ管理、モデル運用・ライフサイクル管理、コンプライアンス・プライバシー管理、AI脅威検知と対策、ガバナンス可視化・統制ポリシー適用から構成される。

資料提供 日本IBM [画像クリックで拡大]

 AIを取り巻く環境の変化に対応するため、単に技術要素を実装するだけでなく、アジャイルな設計による機能拡張・進化が可能なシステムが求められる。特にAIエージェントについては、人間が介入しない範囲で複数タスクを実行する特性上、エージェント単位での監視が重要になる。

 IBMは「watsonx.governance」を核とした統合プラットフォームを提供し、AIエージェントのツールカタログ管理、50以上の評価メトリクスによる品質評価、本番環境での継続的監視機能を実現している。また、新たに「Guardium AI Security」との連携により、AIエージェント環境の把握とセキュリティ管理を統合的に実現する。

 山田氏は会見の締めくくりで「我々の経験を使ってもらうことで日本市場のAIを世界のトップレベルに持っていき、日本企業の競争力を上げていきたい」と今後の展望を語った。同社は組織・プロセスとシステムの両面から、企業のAIガバナンス確立を支援していく方針である。

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この記事の著者

京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)

ライター兼エディター。翔泳社EnterpriseZineには業務委託として関わる。翔泳社在籍時には各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在はフリーランスとして、エンタープライズIT、行政情報IT関連、企業のWeb記事作成、企業出版支援などを行う。Mail : k...

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