NEC、金融庁ガイドラインに準拠したセキュリティ対策を地域金融機関向けに体系化

　NECは、地域金融機関向けに導入を進めている金融庁ガイドラインに準拠したサイバーセキュリティ対策について、知見や導入から運用までのノウハウを体系化し、2026年度より地域金融機関および地域企業へ順次提供を開始すると発表した。

　この取り組みは、NECのインテリジェンス駆動型次世代サイバーセキュリティサービス「CyIOC」を活用し、金融機関では非競争分野であるサイバーセキュリティにおける共助の枠組みの構築を支援するもの。地域金融機関での実践に基づき、金融庁ガイドラインに準拠したセキュリティ対策を体系化・パッケージ化したモデルだとしている。以下の3つの柱で、セキュリティ対応を包括的に支援するという。

1. セキュリティ対策プラットフォームのモデル化：外部からアクセス可能なIT資産の特定や、脆弱性の継続的な検出・評価を行うASM（Attack Surface Management）、クラウドサービスの設定を管理するCSPM（Cloud Security Posture Management）など、実績に基づいた対策をパッケージで提供
2. 共同セキュリティ運用基盤と情報共同スキームの構築：参加金融機関のセキュリティ規定やインシデント対応フローを標準化し、ナレッジや脅威情報などをリアルタイムで共有できる体制を整備。また、バックアップ対策や訓練などのメニューも提供し、業務継続性を高めるためのサービスを提供する
3. セキュリティ専門人材の育成と意識向上支援：教育や訓練による専門人材の育成に加え、共同スキームを活用した情報共有を通じて、参加金融機関のセキュリティレベル向上を図る

　NECは今後、同モデルを全国の地方銀行や信用金庫などへ展開するとともに、これら金融機関の取引先である地域企業にも導入を促進するとしている。

【関連記事】
・NEC、警察・消防の指令室業務を高度化するエージェンティックAI技術を開発　グローバルの規制にも対応
・KDDIとNEC、能動的サイバー防御を推進する合弁会社設立　安全保障関連政策ソリューション提供へ
・NEC、次世代サイバーセキュリティサービス「CyIOC（サイオック）」を発表