「Obbligato」シリーズは、NECが自社での実践に基づき、日本特有の擦り合わせるものづくりを支援する業務機能や、要である設計と生産の情報連携を推進するBOM/BOP(Bill of Materials/Bill of Process)ソリューションを強みとするPLMソフトウェアだという。
今回の基盤刷新により、ユーザインタフェース向上・SNS連携・拡張ツール拡充など、グローバル環境での使いやすさ・作りやすさ・繋がりやすさを大幅に強化し、開発効率を30%向上した。これにより、企業や販売パートナーのグローバルビジネス拡大やエコシステム構築を支援するエンジニアリング基盤として、ビジネスモデル変革への柔軟かつ迅速な対応を実現するという。
また、グローバルでの販売・サポート体制を強化するため、4月より販売パートナープログラムを開始するとともに、今後、24時間英語で問い合わせ可能なサポート体制も整備していく。
「Obbligato」の強化ポイント
1. ユーザエクスペリエンス(顧客体験)を追求した、使いやすさ
ユーザ利用時の「心地よさ」「効率」を重視したユーザエクスペリエンスを追求し、業務ナビゲータなどの直観的に使えるユーザインタフェース、企業向けSNS(Slack)と連携したコラボレーション機能を新たに提供。また、AIを活用し、問い合わせへの自動応答や蓄積された3Dデータから類似形状の部品が検索できるなど、設計業務の様々な支援機能も実現。
これらにより、設計以外の他部門やパートナー、グローバル拠点でも、トレーニングなしで展開可能なため、これまで新人教育やグローバル展開時の現地社員など向けに都度必要だったトレーニングコストも大幅に削減可能。
2. エコシステム構築が可能な、作りやすさ
サーバ側JavaScript環境「Node.js」や検索エンジン「Elasticsearch」など、オープンかつグローバルな標準技術の採用、「JavaScript」や「TypeScript」などカスタマイズ言語の拡張、コンフィグレーションからデプロイまでを簡便に行うことが可能なObbligato用開発ツールの提供で、開発生産性を向上。
これにより、SIパートナーや企業自身のIT部門主体でのプログラム追加やカスタマイズが容易となるため、SIパートナーや企業の強みを活かしたソリューションを迅速に立ち上げ可能であるとともに、これらのソリューションを含めて流通させるエコシステムを構築する。
3. ビジネスモデル変革に対応する、繋がりやすさ
グローバルで広く採用されているCADシステムの標準接続ツールの品揃え強化や、OSSツール「Node-RED」の採用により、SFA、ERP、MESをはじめとした関連システムやIoT基盤などと容易に接続できるようになり、企業のビジネスモデル変革へ柔軟に対応。
さらに、OSSツール「Elasticsearch」や「Kibana」との連携によりObbligatoとその他のシステムやIoTデータを組み合わせた情報の可視化・分析が可能となり、今後加速する製造業におけるデジタルトランスフォーメーションへの対応や、経営層・他部門も含めた利用により企業の継続的なパフォーマンスの最大化に貢献する。