日立製作所(以下、日立)は、生体認証を活用した本人認証やキャッシュレス決済を安全に実現するクラウドサービスとして、「生体認証統合基盤サービス」を10月30日より提供を開始すると発表した。
具体的には、指静脈や顔、虹彩などの生体情報を暗号化し登録・照合することで、安全かつ確実に本人を特定する日立独自の「公開型生体認証基盤(PBI)」に、決済連携機能や商業施設での入退場管理機能などを付加することで、多用途に活用できる基盤サービスになっているという。
生体情報は復元不可能な形でクラウド上で安全に一元管理されるため、ユーザーは生体情報など必要な情報を一度登録するだけで、飲食店やイベント会場、レジャー施設など幅広い分野において、手ぶらでのキャッシュレス決済やチケットレスでの入場などが可能になるとしている。
なお本サービスの提供に合わせて、12 月初旬から日立の横浜事業所において、指静脈情報とクレジットカード情報を紐付けたキャッシュレス決済を導入する。食堂やカフェなど、タブレット端末と指静脈認証装置の設置場所を順次拡大し、手ぶらでのキャッシュレス決済を実現するという。
生体情報はクラウド上で一元管理されるため、一度登録すると、テーマパークやスポーツジム、ゴルフ場といった会員施設内での受付から、ロッカーの使用、飲食や買い物の精算まで全てを手ぶらで行うなど、さまざまな場面での利用が可能となるとしている。
さらに本サービスは、特許取得済みの日立独自の認証技術「PBI」を活用し、生体情報を復元できない形式にしてクラウド上に登録するため、生体情報そのもののデータはシステム内のどこにも保存されない。これにより、万一ユーザー情報が漏えいしても、生体情報が復元される恐れがなく、高い安全性を実現しているという。

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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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