デル・テクノロジーズは、2年ごとに実施しているデジタル変革の進捗に関するグローバル調査「Digital Transformation Index(デジタル トランスフォーメーション インデックス)」の最新結果について、新たに日本企業からの回答結果を発表した。
本調査は、世界18カ国の大規模・中規模企業のビジネス リーダー4,300人を対象に実施され、大規模・中規模企業におけるDXの進捗レベルを明らかにするとともに、ビジネスリーダー間におけるデジタルへの期待と不安を検証しているという。各企業は下記のグループに分類される。
新たなDX曲線
今回の調査結果では、2018年の調査以来、「デジタル導入企業」および「デジタル評価企業」の数値が、前回調査の26%(8%+18%)から47.5%(15%+32.5%)へと大幅に増加している。一方、「デジタル フォロワー」および「デジタル後進企業」の割合が、グローバルでは38.9%から16.2%(13.4%+2.8%)へと大幅に減っているのに対して、日本は2018年の72%(33%+39%)から減少はしているものの、いまだに51%(28.5%+22.5%)と、DXへの取組みが世界に比べて遅れている現状が示された。
トランスフォーメーションの阻害要因
グローバル結果93.7%を上回る97.5%の日本企業(2018年の結果は88%)が、DXにおいて課題に直面していると回答している。
不確実な世界における行動
新型コロナウイルスの感染拡大前における企業は、新しいテクノロジーではなく、基盤となるテクノロジーに集中して投資を行っていた。一方で、今年は感染拡大の影響により、82%という大多数の企業が、不測の事態に対応できる、より俊敏性と拡張性に優れたITインフラストラクチャーの必要性を認識している。今後1~3年間について企業が予定している投資対象の上位結果は、以下の通り。
- 人工知能(AI):27%
- 商業/産業用ロボット:23.5%
- 5G対応ハードウェア:22.5%
- サイバー セキュリティー:21%
- マルチクラウド:20.5%
新たに出現しているテクノロジーの重要性を認識した上で、様々なことを学んだり問題を解決したりするために、AR(拡張現実)の利用が増えるとした回答者は79%、破壊的な事象の可能性を予測するためにAI(人工知能)およびデータモデルを活用するだろうと考えている回答者は78%、またブロックチェーンのような分散型台帳によりギグエコノミー(インターネットを通じた単発・短期の働き方と経済環境)が広がると予測している回答者は75.5%となっている。
このような結果が出ているにも関わらず、今後1~3年間にVR(仮想現実)/ARへの投資を予定しているとした回答者の割合は9%にすぎず、AIへの投資を考えている割合は、全体の1位ではあるものの27%にとどまり、分散型台帳への投資を計画している割合は、わずか15.5%となっているとしている。