デロイト トーマツ ミック経済研究所は、マーケティングレポート「ニューノーマル時代にAI OCRで拡大するOCRソリューション市場動向 2021年度版」を3月に発刊したことを発表した。
同レポートは、汎用OCRベンダーとAI OCRベンダー計24社の2019年度~2021年度の実績と予測を調査。市場全体の集計分析と2025年度迄の中期予測を行い、OCRリューション(ソフトウェアライセンス、コンサルティング・SI、BPOサービス、保守サポート)の市場動向を考察しているという。調査期間は、2021年2月~3月。
OCRソリューションの市場動向
OCRソリューション市場は、2019年度実績432.1億円。2020年度見込509.1億円、対前年比120.3%と堅調に推移。2021年度も、同121.0%と安定成長が続くという。この成長の背景にあるのが、コロナ禍におけるペーパーレス化と業務自動化であるとしている。市場全体の年平均成長率CAGR(2019年度~2025年度迄)は18.6%。うちAI OCR市場はCAGR56.1%と、市場を牽引。高留まりのまま推移し、安定成長路線を進んでいる。
市場構成比は、2019年度で、ソフトウェアライセンス:24.8%、コンサルティング・SI:52.3%、BPOサービス:18.9%、保守サポート:3.9%。ソフトウエアライセンスの提供形態別構成比は、2019年度でオンプレミス:クラウド=65.1:34.9。2020年度でオンプレミス:クラウド=49.2:50.8とクラウドが逆転しているという。
クラウドの急伸は、伸長著しいAI OCRソリューションが100%を占めていることが要因だとしている。コンサルティング・SIは、AI OCRソリューション向けが2020年度対前年比287.3%と伸長。SIerが、AI OCRをRPAなどソリューションに組み込み、提供を行っていることが要因だという。
ただし、汎用OCRのコンサルティング・SIの売り上げの方が大規模処理案件が多く、コンサルティング・SIは2020年度87.1%を占めている。AI OCRは、同12.9%。
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