独現地時間5月11日、TeamViewer(以下、チームビューワー)は、インタラクティブ3Dビジュアルと複合現実(Mixed Reality)のエンタープライズ・ソリューションを提供するViscopic(以下、ビスコピック)の買収を発表した。ビスコピックの技術は、「TeamViewer Frontline」に統合され、最前線で働く技術者をARおよびMRのテクノロジーで支援し、産業プロセスのDXを推進するとしている。
ビスコピックのソフトウェアは、Microsoft HoloLensなどのMRスマートグラス、スマートフォン、タブレットで動作し、3Dポインターや順序だてた指示などのデジタル情報を実際のオブジェクトに固定し、実物大のホログラムを実稼働環境に配置することができるという。同社のソリューションは、既にアウディ、シーメンスエナジー、ドイツ鉄道などの現場作業において活用されている。
チームビューワーの製品最高責任者であるヘンデリック・ウィット氏は、「エンタープライズにおける3DビジュアルとMRの分野で実績あるスペシャリストであるビスコピックがチームビューワーの一員になることを歓迎します。当社では、昨年以降、Ubimax(ユビマックス)やUpskill(アップスキル)などウエアラブル端末を介した産業テクノロジーを開発する企業を買収し、その分野におけるリモート接続ソリューションに投資してきました。複雑な状況でより視覚的なサポートが必要な場合に3D要素が統合されたMR技術を利用すると、作業をより正確かつ迅速に進めることができます。ビスコピックの3Dビジュアル機能が『TeamViewer』に搭載されれば、自動車をはじめとする重工業分野の製造および品質保証のワークフローに更なる変革をもたらすことになります」と述べている。
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