大和ハウス工業とNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、大和ハウス工業が開発したマルチテナント型物流施設「DPL新富士Ⅱ」において、NTT Comの「倉庫環境監視IoTソリューション」を8月23日より運用開始することを発表した。本ソリューションは、昨年12月に実証実験を行ったAIによるマスク着用および混雑度判定に続く、両社による第二弾の取り組みだという。
本ソリューションは、温度や湿度などの環境データを取得可能な2つのセンサーとIoTプラットフォーム「Things Cloud」を活用し、熱中症やインフルエンザの発生リスクをリアルタイムに見える化するものだという。リスクの段階に応じて、テナント企業・管理者が施設内の温度コントロールや換気を行うことで、熱中症やインフルエンザの発生リスクを未然に低減できるとしている。
熱中症の発生リスク見える化
物流施設内に設置された「WBGT(Wet-Bulb Globe Temperature)センサー」が環境データを測定するとともに、熱中症発生リスクを示す暑さ指数を算出。算出した暑さ指数をThings Cloudで収集・蓄積し、「ほぼ安全」「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」の5段階でモニターに表示するという。また、リスクの段階に応じて、テナント企業・管理者に対しリアルタイムにアラートメールを送付する。
インフルエンザの流行リスクを見える化
施設内に設置された「温湿度センサー」が環境データを測定。測定したデータを「Things Cloud」で収集・蓄積の上、インフルエンザ流行リスク指数を算出し、「ほぼ安全」「注意」「警戒」の3段階でモニターに表示するとしている。また、リスクの段階に応じて、テナント企業・管理者に対しリアルタイムにアラートメールを送付するという。
両社は、本ソリューションの継続的な改善に取り組むとともに、大和ハウス工業が今後開発するマルチテナント型物流施設への導入を検討。また、物流施設内のサーキュレーターやシャッターと本ソリューションを連動させ、室内環境を自律的に制御し最適化する仕組みの構築や、AIなどの先進技術を活用した物流施設のさらなる高付加価値化、維持運用メンテナンスの省力化、SDGsへの対応に向けた検討を進める予定だとしている。
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