エイトレッドは、東京都内の中小企業(従業員数30名~300名未満)経営者・役員185名に対して実施した「東京都の中小企業におけるDX実態」の調査結果を発表した。
DXの推進状況、57.3%の企業が「進んでいない」回答
「Q1.あなたの会社におけるDXの推進状況を教えてください。」(n=185)と質問したところ、「あまり進んでいない」が21.1%、「全く進んでいない」が36.2%という回答となったという。
DXのための予算、2021年より「増加する」企業は23.2%
「Q2.あなたの会社では、2022年度に向けてDXのための予算を2021年より増加する予定ですか。」(n=185)と質問したところ、「かなり増加する」が5.9%、「やや増加する」が17.3%という回答となっている。
現在導入しているツール、「オンライン会議・テレワーク」が42.7%で最多
「Q3.あなたの会社で導入しているツールについて、当てはまるものを全て教えてください。(複数回答)」(n=185)と質問したところ、「オンライン会議・テレワークを標準化している」が42.7%、「グループウェアを導入している」が38.9%、「チャットツールなど気軽にコミュニケーションをとれるシステムを導入している」が31.9%という回答となったという。
DX推進が滞っている理由、「予算が割けない」が28.3%
「Q4.Q1で「あまり進んでいない」「全く進んでいない」と回答した方にお聞きします。DX推進が滞っている理由を教えてください。(複数回答)」(n=106)と質問したところ、「DX推進のための予算が割けないから」が28.3%、「DX推進のための人材が不足しているから」が21.7%、「何から手をつけて良いかわからないから」が21.7%という回答となっている。
DX推進が滞っている理由、「推進しなくても問題ない」などの声も
「Q5.Q4で「わからない」と回答した方以外にお聞きします。DX推進が滞っている理由がQ4以外にあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=128)と質問したところ、「そこまで推進しなくても問題ない」など45の回答を得ることができたという。
自由回答・一部抜粋
- 48歳:現在そこまで推進しなくても問題ないため
- 44歳:わかる人間がいない
- 50歳:顧客が電子契約書や電子請求書に対応しきれていない為進めていない
- 59歳:ただメディアによるブームである事から、それが差し引かれるまでは、様子見
DXが進んでいない企業も、44.4%は「推進」を希望
「Q6.Q1で「あまり進んでいない」「全く進んでいない」と回答した方にお聞きします。あなたは今後、DXを推進したいと考えていますか。」(n=106)と質問したところ、「かなり推進したい」が10.4%、「やや推進したい」が34.0%という回答となっている。
「DX推進を」希望する企業が期待すること、「業務効率化」が87.2%
「Q7.Q6で「かなり推進したい」「やや推進したい」と回答した方にお聞きします。DXを推進することによってどのような課題解決を期待していますか。(複数回答)」(n=47)と質問したところ、「業務効率化」が87.2%、「生産性向上」が72.3%、「社内の情報共有の円滑化」が42.6%という回答となったという。
まとめ
本調査では、国をあげてデジタル化推進に力を入れていく流れに突入しているものの、東京の中小企業であっても、わずか25.4%の企業しか「DXが推進できていない」現状が明らかとなったとしている。現場の声としては、DXを推進していきたいと考える傾向が高く、障壁となっている「予算」や「人材不足」をどう解消していくのかが今後の争点となるという。