さぁ、始まりの場所へ帰ろう!
アジャイルマニフェスト誕生から10周年という節目に開催された今年のカンファレンスでは、マニフェスト署名者たちが再会する”The Big Park Bench”という歴史的イベントが開催されました。このイベントに関しては、Conference Chair のTodd Little氏が、「SPECIAL REUNION EVENT」というページに、以下のようなメッセージを掲載しています。
10年前、17の独立したプログラミング方法論の実践者たちが、ソルトレイクシティ近くに集まり、アジャイルソフトウェア開発ムーブメントのために、4つの原則を開発しました。我々は、Agile 2011 Conferenceの1週間を通し、見識を持つ署名者が、参加者と共に相互交流により、アジャイルコミュニティ全体で祝いたいと考えています。
彼らが開発した原則とは、いったいどのようなものなのでしょうか?
世界をつないだアジャイルマニフェスト
アジャイルソフトウェア開発宣言(アジャイルマニフェスト)とは、アジャイル開発の価値とその原則がまとめられた文書を指し、世界38カ国以上で翻訳されています。
マニフェストは、Agile 2011 Conferenceが開催されているアメリカ合衆国ユタ州ソルトレイクシティ近くの、スノーバードというスキーリゾート地で生まれ、その後、ソフトウェア開発に大きな影響を与えました。このマニフェストに書かれた4つの原則とは以下の文章を指します。
プロセスやツールよりも個人と対話を
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを
契約交渉よりも顧客との協調を
計画に従うことよりも変化への対応を
4つの原則ではそれぞれ2つのものを比較していますが、どちらが優れているのかではなく、どちらにより価値を置くのかを宣言するものです。また、カンファレンスの公式ページには、以下のように書かれています。
Back to where it all began. Back to the future.
訳すのであれば、「すべての始まりの場所に帰ろう。そして未来へと進もう」といったところでしょうか。
今年のカンファレンスは、マニフェスト誕生地近くのソフトレイクシティで開催されることもあり、「原点回帰」、そして「未来へ」がメッセージとして掲げられています。さて、オープニングムービーが終わり、いよいよマニフェスト署名者たちの入場です。