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自社利用のノウハウが詰まった「ユーザー視点」のIaaS ─ニフティクラウド

国内大手ベンダーが手掛けるIaaS型パブリッククラウドサービスとしては、先駆けとも言える存在の「ニフティクラウド」。サービス提供開始から2年以上が経ち、すでに多くのユーザーに支持されている同サービスだが、他のIaaSと比較した場合にどのような特徴を持っており、そして今後はどのような方向へ向かっていくのだろうか。同サービスの担当者に話を聞いた。

@niftyのシステム基盤が母体となってできた「ニフティクラウド」

ニフティ株式会社 クラウド事業部 クラウドビジネス部 部長 上野 貴也氏
 ニフティ株式会社 クラウド事業部 クラウドビジネス部 部長  上野 貴也氏

 ニフティ株式会社(以下、ニフティ)が提供するIaaS型パブリッククラウドサービス「ニフティクラウド」は、国内クラウドサービスの代表格の1つとして、現在多くのユーザーに支持されている。2010年1月のサービス提供開始以降、すでに1000社以上の企業により導入されている。

 ニフティクラウドは、他社が手掛けるクラウドサービスとは若干異なるユニークな出自を持つ。ニフティ クラウド事業部 クラウドビジネス部 部長 上野貴也氏は、次のように説明する。「ニフティクラウドの母体は、弊社のインターネットサービス事業『@nifty』のシステム基盤。これを弊社内で効率的に運用するために仮想化・自動化を進めてきたが、その延長線上にニフティクラウドがある」。

 現在でも、ニフティクラウドと@niftyは同一基盤上で稼働しているという。ニフティでは、ニフティクラウドの強みとして「高性能」「高機能」「高安定性」を打ち出しているが、自社サービスが同じ基盤の上で動いており、いわば自らも1ユーザーとしてニフティクラウドを利用しているため、性能や機能、安定性に万全を期さざるを得ないのだという。

コントロールパネルを通じたユーザーフレンドリーな利用・運用環境

 ニフティクラウドは使いやすさ、運用のしやすさという点でも、自社利用の過程で得られた様々なノウハウが反映されている。その最たるものが、管理インタフェースだ。IaaSサービスの中には、たとえ機能や性能が高くとも、利用・運用に際してコマンドライン上で煩雑な操作を強いるものも少なくない。その点ニフティクラウドでは、ユーザーの運用作業を「コントロールパネル」というGUIツール上ですべて行えるようになっている(画面)。例えば、新しい仮想サーバーの生成は、コントロールパネルの直感的なGUI上で簡単な操作を行うだけで、わずか5分以内で完成する。また、多くのサービスでは、未対応であったり、作業の手間がかかるサーバーの複製も、簡単な操作で即座にできる。

画面:ニフティクラウドのダッシュボード画面

 サーバーの追加・削除だけでなく、個々のサーバーのスペックを上げ下げすることも容易にできる。さらには、システムリソースに一定以上の負荷が掛かった場合に自動的にサーバー台数を増加させる「オートスケール」の機能も、コントロールパネル上の簡単な操作で設定できるようになっている。「クラウドを利用する最大のメリットは、システムリソースのオンデマンド性とスケールメリットにあるが、このどちらも直感的なGUI上で簡単に行えるのがニフティクラウドの強みだ。もちろん、それ以外のあらゆる管理・運用作業もコントロールパネル上で行うことができる」(上野氏)。

 また、外部プログラムから実行可能なAPIを豊富に用意している点も、ニフティクラウドの大きな特徴だという。例えば、一時的に大量のサーバーを生成してバッチ処理を行うような場合、一連の作業をすべて手作業で行うよりは、プログラムからAPI を呼び出して自動実行する方がはるかに効率的だ。

 ちなみにAPI の仕様は、IaaS として最も長い歴史と高いシェアを持つAmazon Web ServicesのAPI仕様に意図的に似せているという。「IaaSを利用するユーザーには、やはりAmazon APIについて勉強されている方が多い。従って、ユーザーの利便性を最優先に考えれば、Amazon APIに近い仕様にするのがいいという判断から、現段階ではそのような仕様になっている」(上野氏)。

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クラウドのオンデマンド性とスケールメリットを生かした多様な用途

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この記事の著者

吉村 哲樹(ヨシムラ テツキ)

早稲田大学政治経済学部卒業後、メーカー系システムインテグレーターにてソフトウェア開発に従事。その後、外資系ソフトウェアベンダーでコンサルタント、IT系Webメディアで編集者を務めた後、現在はフリーライターとして活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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