最新版では、生産時のリソース管理や画面インターフェースの詳細なカスタマイズの新機能、複数支店管理の機能が追加された。さらに、インメモリーデータベースを基盤とした「SAP Business One,version for SAP HANA 9.1」には、シンプルで使いやすいHTML5ベースのUIアプリ「SAP Fiori」にもとづいた新規のコックピット機能が追加された。
最新版の「SAP Business One」の主な特徴は次のとおり。
◎「SAP Business One 9.1」と「SAP Business One,version for SAP HANA 9.1」共通
・生産時のリソース管理機能の追加:新規の「リソース」モジュールが導入され、製品生産時の労務や生産用機械などのリソース管理が可能に。リソースマスタデータで労務や機械の日次能力時間を設定し、部品構成表や製造指図で使用するリソースとして指定することで、リソースの実行時間を計算し、またリソース原価構成品目を設定可能。これにより、生産における能力のボトルネックをあらかじめ解消し、より正確な製造コストの管理が可能に。
・画面インターフェースの詳細カスタマイズ機能の追加:使用しない画面項目の完全非表示や項目表示位置の変更、タブページの統合・非表示など、会社の業務内容にきめこまやかに対応する画面インターフェースの詳細カスタマイズが、ユーザーレベルで可能に。業務に関連する項目を必要な位置に表示することにより、業務効率の向上を強力にサポート。
・複数支店機能の追加:会社内の複数支店を単一の会社データベース内で管理可能。本支店間および支店間での取引を仕入れと出荷の形式で処理し、また特定のマスタデータを特定の支店間取引に固定可能。データベースを支店ごとに分割する必要はなく、複数支店に共通のマスタデータを利用することで、情報の一元管理とシンプルで効率的な複数支店管理を実現。
◎「SAP Business One,version for SAP HANA 9.1」で提供
・ロール別コックピット機能の追加:「SAP Fiori」コンセプトにもとづいた新規のロール別コックピット機能では、より高度なダッシュボードの表示とダッシュボードからアクションへの円滑な推移が可能に。高速インメモリーデータベース「SAP HANA」を基盤としたパーベシブダッシュボードを構築し、業務のロール別に見やすく表示。複数のダッシュボードを組み合わせた複合ダッシュボードから、さらに別の洞察や伝票起票画面などの別アクションを起動でき、業務の効率化と正確な意思決定を向上。