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ソリューションビジネスマーケティング

マーケティングとSalesをつなぐデータ「1・10・100・1000」

第3回:セールス活動のトレースからターゲット選定へ


前回は、ソリューションビジネスとコンシューマービジネスのマーケティングの大きな違いについて解説するとともに、マーケティング計画のなかでも最重要である個別ビジネス計画の概要を押さえました。 今回は、ソリューションビジネスにおける「1・10・100・1000」(一十百千)という概念を中心に解説を進めていきます。

1・10・100・1000のレベル

 ソリューションビジネスにおいてSalesは4Sの一つであるとともに、まさに戦さの最前線に位置していることからその戦いのデータを正確に押さえることはきわめて重要です。

 1・10・100・1000は個別ビジネス計画策定ならびに修正の際の基礎データにあたるとともにマーケティングとSalesをつなぐ具体的なデータでもあります。

 この考え方は、ソリューションビジネスにおいて以下のような意味を持ちます。

1・10・100・1000のレベル
1000人のセールスレップがいる レベル4
100社に対してセールスをした レベル3
10社で商談となっている レベル2
1社で受注をした レベル1

レベル1

 下から話を進めたほうがわかりやすいので1社のレベル1から解説します。

 「1社で受注をした」は、社内にあるさまざまなシステムから把握が可能です。商品やサービス提供者を手配するシステム、営業システム、会計システムなどがあるでしょう。これはどんな企業でも確実に把握できていることと思われます。

レベル2

 次に「10社で商談となっている」はいかかでしょうか。営業システムや商品を手配するシステム、そしてセールスレップからの自己申告などによります。

 1社受注の受注を把握できるのが最も簡単なのでレベル1だとすると、10社で商談となっていることを把握できることは一段高いのでレベル2といえるでしょう。

 各社ごとに商談の定義や基準が異なっていると思われますが、大半の企業で把握できていることと思います。

レベル3

 さて、「100社に対してセールスをした」はいかがでしょうか。レベル2の商談化の場合は調査時期に「商談になっていますか」「見積もりを提示しましたか」などで回答をもらえばよいでしょう。

 しかし、「対象商品の紹介を実施しましたか」「お客様にカタログを渡しましたか」などの質問に対する回答は、定期的なインタビュー実施や過去を振り返っての確認ができないとデータ化できません。

 営業システムにおいてセールスレップが自らこのような状況を入力する項目があったとしても商品や人の手配などの必須事項に比べると確実な入力を求めるのは困難です。

 この100はまずはセールスをしたということで、以下のいずれかを示すことから、さらに把握が難しいレベルでありレベル3と定義します。

  • その結果として近い将来商談化する
  • 顧客の検討の契機時期

 現実に把握できている企業は少ないと思います。

レベル4

 それでは最後の「1000人のセールスレップがいる」はいかがでしょうか。

 基準時点でのセールスレップの総数を把握してマーケティング計画を策定している企業は少ないように思います。1000人のセールスレップが在籍していても、その1000人が病欠などもあるので実際にセールスできる状態(実稼動人数)かを調査するのは簡単ではありません。また1000人のセールスレップが同様なスキルと経験をもっていることもありません。

 レベル3に比べれば把握する難易度は低いですが意識が高くないと取得できないデータです。したがって、レベル3まで把握できていることを条件としてレベル4と定義します。

 確認のために図1を見てください。

1・10・100・1000のレベル
1・10・100・1000のレベル

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セールス活動のトレースからターゲット選定へ

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この記事の著者

西村 泰洋(ニシムラ ヤスヒロ)

富士通株式会社 フィールド・イノベーション本部 統括部長DXやデジタル技術を中心にさまざまなシステムと関連するビジネスに携わっており、情報通信技術の面白さや革新的な能力を多くの人に伝えたいと考えている。主な著書 『図解まるわかり Web技術のしくみ』 ...

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