「リシテア」シリーズによって、蓄積された人事・労務管理関連のデータや他システムのデータを統合し、セキュアな環境下でAIにより分析できるという。その分析結果を用い、可視化から診断、問題発生の予測までを行うことで、個人と組織のパフォーマンス最大化を図り、業績向上や持続的な成長を実現するとしている。
「リシテア/AI分析」の主な特徴は次のとおり。
1. 人事・労務管理、工数管理、財務会計などのデータを有効に活用
「リシテア」シリーズでは、勤務管理、給与、人事評価、健康管理などの人事・労務管理関連データをタイムリーに取得し、一元管理している。また、財務会計、プロジェクト管理など、分析に利用するデータを他システムから取り込み、統合管理する。
さらに今後、センサーで取得した移動軌跡データや従業員間のコミュニケーション履歴データを取り込むなど、さまざまなツールを利用して、分析対象のデータを追加し、分析の精度向上を図る。
2. AIと人事分野のノウハウで、効率的に特性を抽出
多種多様なデータから、AIを活用し、業績やコスト、モチベーションなどと相関の強い指標を特性として抽出したり、過去の実績をベースに同様の結果を生む可能性を予測するモデルを生成する。この結果を「リシテア」の豊富な導入経験で培った人事分野のノウハウと合わせて、改善点を可視化するシステムの提供や、定期的なレポート発行を行う。
3. プライバシーに配慮し、セキュアな環境でデータの分析・加工処理を実行
データの分析・加工処理にあたって、顧客の環境からデータを持ち出す場合は、「プライバシー情報匿名化ソリューション」や情報漏洩防止ソリューション「秘文」などのセキュリティノウハウを活用し、分析・加工に携わる技術者に対する匿名性の確保、ネットワークや媒体での情報漏洩防止対策を実施し、セキュアな環境下で安心・安全にデータを分析する。
「組織ストレス予測サービス」(2017年2月6日提供開始)と「組織パフォーマンス診断サービス」(2017年5月提供開始)の特徴は次のとおり。
「リシテア/AI分析 組織ストレス予測サービス」
勤怠管理情報、人事情報(勤務地、所属情報など)、従業員アンケート情報などの多種多様なデータをAIで分析、過去の従業員の働き方から、ストレスケアが必要な働き方をしているとみられる従業員を予測し、組織単位にチームのストレス状況として可視化する。
産業医は予測結果を元に、人事や該当メンバーの所属する組織のマネージャーに対して、ケアを促すことで、メンタル不調の防止に貢献します。なお、日立ソリューションズによる検証結果では、休職者の約40%が予測可能であることを確認している。
「リシテア/AI分析 組織パフォーマンス診断サービス」
業績情報、従業員の勤怠管理情報、人事施策の利用状況、従業員サーベイ情報、コミュニケーション履歴など(いずれも部門平均値)大量のデータをAIで分析し、業績やモチベーションの高さと相関性の高い指標を抽出・特定する。そして、他部門との差異をわかりやすいユーザーインターフェースで可視化し、組織のパフォーマンス向上を支援する。