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コンバージドシステム市場、2020年までのCAGRは13.8%で804億円規模へ――IDCが予測

2020年におけるハイパーコンバージドシステムの構成比は35.9%に

 コンバージドシステム市場は、インテグレーテッドプラットフォーム、インテグレーテッドインフラストラクチャ、およびハイパーコンバージドシステムといった3つのサブマーケットに細分化される。

 2016年の国内コンバージドシステム市場の前年比成長率は13.6%になると予測している。サブマーケット別に見ると、インテグレーテッドプラットフォームが26.8%増、インテグレーテッドインフラストラクチャが18.1%減、ハイパーコンバージドシステムが128.1%増を見込んでいる。

 2020年の国内コンバージドシステム市場は、804億6,200万円になると予測している。2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は13.8%を見込んでいる。ハイパーコンバージドシステムが2020年の国内コンバージドシステム市場に占める割合は、2015年の9.4%から26.5ポイント上昇して35.9%になると予測している。

ハイパーコンパージドシステムは導入規模の小さい企業や事業拠点などで採用が進む

 インテグレーテッドプラットフォームは、市場をけん引してきた製品の出荷が2015年は鈍化し前年比29.2%減だった。しかし、2016年上半期の出荷動向を見るとIDCが想定していたよりも大きな改善傾向を示した。IDCでは、今後も2016年上半期の改善傾向が継続するとみている。

 逆に、インテグレーテッドインフラストラクチャについては、採用機会が減少しているとIDCはみている。トラディショナルIT(Non Cloud)やエンタープライズプライベートクラウドの潜在需要を、パブリッククラウドサービスが代替するといった動きが、従来IDCで想定していたよりも加速している。パブリッククラウドで採用されるシステムは、インテグレーテッドインフラストラクチャではなく、汎用的なx86サーバーをスケールアウトして構築されるケースが多い状況にあるためだ。

 ハイパーコンバージドシステムは、インテグレーテッドプラットフォームやインテグレーテッドインフラストラクチャが持つ導入メリットである「導入容易性」「導入工程の短縮」「システムの安定稼働」「ワンストップサービス」に加えて、「スモールスタート」「柔軟性/拡張性」といったメリットを併せ持っている。これらの特徴によって、相対的に導入規模の小さい企業や事業拠点、競争環境の変化が大きい業種/業態において採用が進むとIDCはみている。

 IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ マーケットアナリストの宝出幸久氏は、「今後は、デジタルトランスフォーメーションによるアプリケーションの多様化や、ITリソースの拡張予測が立てにくくなることを背景に、ハイパーコンバージドシステムのメリットである迅速な導入、スモールスタート、拡張性といった点が評価され、国内での普及がさらに進むであろう」と分析している。

参考資料:国内コンバージドシステム市場予測、2015年~2020年(作成:IDC Japan)  

■コンバージドシステムの定義

 IDCでは、インテグレートッドシステムおよびハイパーコンバージドシステムを合算した市場をコンバージドシステム市場と定義している。

 ・インテグレーテッドシステム:サーバー、ディスクストレージシステム、ネットワーク機器およびソフトウェアの組み合せをベンダーが認定した上で統合したシステムパッケージをインテグレーテッドシステムと定義している。なお、インテグレーテッドシステムは、インテグレーテッドプラットフォームとインテグレーテッドインフラストラクチャに細分化される。

 ・インテグレーテッドプラットフォーム:サーバー、ディスクストレージシステム、ネットワーク機器およびシステム管理ソフトウェアに加えて、他のソフトウェアを追加したり、追加したソフトウェアにシステムを最適化したりしている。追加されるソフトウェアにはアプリケーション開発用ソフトウェア、データベース、テストツールや統合ツール、業務アプリケーションなどがある。

 ・インテグレーテッドインフラストラクチャ:用途を限定せずに分散型のワークロードを広くサポートできるように構成されている。インテグレーテッドプラットフォームとの相違点は、特定のワークロード向けに最適化していないことである。インテグレーテッドインフラストラクチャは、ベンダー1社によって提供されることもあれば、複数ベンダーのパートナーシップによって提供されることもある。複数ベンダーのパートナーシップによって提供されるインテグレーテッドインフラストラクチャは、構成の事前検証や統合したシステムパッケージとしての提供からサポートまで、ベンダー間の高度、かつシームレスな協調関係によって提供されるものである。

 ・ハイパーコンバージドシステム:サーバーベースのハードウェアを高度に仮想化して、単一のサーバーベースハードウェアによって、コンピュートおよびストレージ機能を提供する製品をハイパーコンバージドシステムと定義している。

 

 今回の発表は、IDCが発行したレポート「国内コンバージドシステム市場予測アップデート、2016年~2020年」にその詳細が報告されている。このレポートでは、2016年~2020年の国内コンバージドシステム市場全体、およびサブマーケット(インテグレーテッドシステム/ハイパーコンバージドシステム)別の市場予測を提供している。

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