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組織的なイノベーション、道具としてのデザイン思考

世界を「知覚」し“行動につながる”課題を発見する:デザイン思考の第一段階

(第9回) 


前回の記事では、デザイン思考の全体的なプロセスについて紹介した。今回は、プロセスの第一段階である「知覚」に焦点をあて、まず何を把握すべきかについて、3つの要素(1:メンバーの特性、2:ユーザーの課題、3:課題解決に関わる知識)について、それぞれ紹介したい。

イノベーションは世界を「知覚」することから始まる

 「知覚」とは、現実の世界がどのような状態にあるかを把握することを意味する。その対象は大きく別けて3つある。

1:メンバーの特性

 プロジェクトの制約条件といえば、最もイメージしやすいのは予算や納期かもしれない。しかし、人間中心で全てのプロセスを進めるデザイン思考においては、最大の制約条件はメンバーの特性である。メンバーの特性を適切に把握することによって、最大限の価値を発揮できるチームビルディングが可能になる。

2:ユーザーの課題

 次に把握すべきは、具体的な解決策を生み出すための指標となる課題である。ここでの課題は、組織や製品からの視点ではなく、ユーザーの視点で捉えたものでなければならない。たとえば、「先月販売を開始したスピーカーが売れていない」は課題には該当しない。「自宅では生演奏の音を体験できない」といった内容がユーザーの課題だ。

3:課題解決に関わる知識

 チームメンバーが既に持っている、課題解決と関連のある知識は何だろうか。知識の共有により、チームの知識の標準レベルを高めることができる。そのうえで「知っておくべきだが、まだわかっていないことは何か?」を問いかけよう。必要な知識の目処がつけば、フィールドへ出向くことによる「学習と発見」を素早く行うことができる。

 次のページからそれぞれ1つずつの要素を見ていこう。

次のページ
得意分野に時間を投下する準備を行う

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この記事の著者

柏野 尊徳(カシノ タカノリ)

岡山県出身。専門はイノベーション・プロセス。スタンフォード大学d.schoolでイノベーション手法:デザイン思考を学ぶ。同大学発行の『デザイン思考家が知っておくべき39のメソッド』監訳など、デザイン思考関連教材は公開6ヶ月でダウンロード5万件。岡山大学大学院で3年間教鞭を執った後、慶應義塾大学SFC(湘南藤...

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