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ゴールはビジョンを具現化し、目標はゴールを定量化する-GQMモデルとSMARTフレームワークによるビジョンの実現

(第24回) 

 前回は、ビジネス計画の論理的な構造を表すモチベーションモデルの目的のうち、最上位に位置するビジョンについてご説明いたしました。今回は、成果(ゴールと目標)についてお話ししていきましょう。

ゴールと目標の定義

 「数えられるものの全てが重要なわけではないし、重要なものの全てが数えられるわけではない」(アルバート・アインシュタイン)

 ビジネス計画の構造を表すモチベーションモデルにおける「目的の内部関係」のおさらいからスタートしていきましょう(図1)。目的(End)は、「ビジョンと成果」に分類され、成果はさらに「ゴールと目標」に分類されます。時間軸で考えれば、もっとも遠い将来の目的がビジョンである一方で、もっとも近いものが目標となります。

 一般的にいって、近い将来ほど具体的である必要性があるため、適切に目的の各要素が定義されていれば、「ゴールはビジョンを具現化し、目標はゴールを定量化する」という関係性が成り立ちます。

ゴールはビジョンを具現化し、目標はゴールを定量化する
図1:目的の内部関係

 また、「成果」は一般的に階層構造をもちます。たとえば、事業体全体の目標は、部門の目標、さらには個人の目標にまでブレークダウンされます。この場合、下位の成果(ゴールや目標)は上位の成果(ゴールや目標)を支援または可能にするという関係性になります。ただし、モチベーションモデルは事業体のビジネス計画を表すものなので、一定のレベルにとどめておくべきでしょう。

ゴールと目標の定義

 次に、ゴールと目標の定義をあわせて見ていきましょう(図2)。ビジネスにおいて、ゴールという言葉は日本ではあまり使われないため、ゴールを「定性的目標」目標を「定量的目標」と言い換えてもよいかと思います。あるいは、ゴールを「戦略」、目標を「戦術」に対応させる場合においては、ゴールは「戦略目標」と呼ばれることもあります。

ゴールを「定性的目標」、目標を「定量的目標」
図2:ゴールと目標の定義

 ビジネス計画を3年単位で考慮する場合、戦略と戦略目標としてのゴールを3年間で捉え、戦略を実践する戦術、ゴールを定量化するための目標を1年単位で結び付けると分かりやすいでしょう。マラソンにたとえれば、ゴールは文字通りゴールであり、折り返し地点に1時間で到達することは目標の1つとなるかもしれません。ゴールと目標の相違を簡単に整理して見ました(図3)。

マイクロソフトのビジョン
図3:ゴールと目標の相違

次のページ
「GQMモデル」とは、ゴールから適切な質問を導き出し、必要な指標を見極めること

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この記事の著者

白井 和康(シライ カズヤス)

 ITコンサルティング会社所属。IT業界において20年以上にわたり、営業、事業企画、マーケティング、コンサルティングと幅広い役割に従事。2年前のある日、「日本のビジネスに光を!」という天からの啓示を受けて以来、ビジネス構造の究明と可視化に没頭中。好きな言葉は、「人生とは、別の計画を作るのに忙しいときに起こる出来事である。」(ジョン・レノン)Facebookページ「ビジネスアーキテクチャー研究ラボ」を運営中。

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