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「2017年までに”マーケティング部門のIT予算”がIT部門を上回る」米ガートナーが提言する4つの破壊的なITパワーの衝撃


ガートナージャパンは、10月3日から5日まで、カンファレンス「Gartner Symposium/ITxpo2012」を都内で開催している。メディア向けのセッションでは、来日した米ガートナーのバイスプレジデントがIT業界の大きな潮流である「4つの破壊的な力の結節(Nexus of Fources)」と2013年の「戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10」を発表した。

4つの破壊的なITパワーとは?

 「ガートナーがCEOに対して実施した最新の調査では取締役会におけるITへの期待は高まっており、世界中のCEOの意思決定に大きな影響を与えているという結果が出ている」。

米ガートナー シニア・バイス・プレジデント
(リサーチ最高責任者)
ピーター・ソンダーガード氏
 米ガートナー シニア・バイス・プレジデントのピーター・ソンダガード氏

 米ガートナー シニア・バイス・プレジデントのピーター・ソンダーガード氏は、冒頭でこう語り、CEOからのITへの期待の高さを強調した。こうした理由についてピーター氏は、IT業界でいま大きな変化が起きているためだと説明する。昨年、ガートナーでは、「Nexus」(結節)という考え方を提唱したが、ユーザーが戦略的に物事を考える際の変化の主要因となっているのが、「クラウド」、「モバイル」、「ソーシャル」、「インフォメーション(情報)」の4つのITパワーだという(図)。

図:4つ(クラウド、モバイル、ソーシャル、インフォメーション)の破壊的な力のNexus(結節)

 「Nexus」は、IT業界のなかで同時に発生している4つのITパワーが融合した結果だとし、ピーター氏は次のように詳述する。

 1つ目のクラウドは、他の3つのITパワーから破壊的な力を発揮するためのプラットフォームの役割を果たしており、またIT業界の産業化を担っている。

 2つ目のモバイルは、これは単にBYODやタブレット、スマートフォンの活用にとどまるものではない。戦略的に製品やサービスを提供する際、サービス化を生み出すプラットフォームの役割を果たす。モバイルは、どこからでもアクセスできることを指す。つまり、すべてのユーザーがモバイルベースの環境で世の中のアプリケーションを使うことを想定しなければならない。アプリケーションを設計する際には、モバイルを念頭に置いて行わなければいけないし、ユーザーはモバイルの使用を期待している。

 3つ目はソーシャル。ソーシャルネットワークによって、個々の消費者に対して大きな変化が起ころうとしている。つまり、これまで企業のアプリケーションはプロセス中心型で設計を行なってきた。しかし、将来のアプリケーションの設計は、ソーシャルネットワーク型のデザインに変わるだろう。今後は、社内、社外からのデータを融合してプロセス型のITを置き換えていくことになる。

4つ目がインフォメーション(情報)。情報を戦略的な資産と捉え、企業が十分に活用していく必要がある。そうすることで新たな収益源を得たり、サービスを新たな形で展開したり、顧客維持を行なっていく。

 ピーター氏は、この4つ力を結節することによって、企業や組織の仕組み、アーキテクチャも変わっていくことを強調。また、必要とされる人材のニーズ、ビジネスの将来的な運用の視点なども変わっていく。ガートナーには、ハイプサイクルという考えがあるが、この4つの力はこれから5年かけて進化していくという。「単なる短期的なトレンドではなく、ITにおける重要で長期的な要素」(ピーター氏)だとしている。

 なかでも、ピーター氏は、今後モバイルが大きく成長していくと予測。「これから5年で、スマートフォンやタブレットといったインストールベースのデバイスの活用が急増していく。すでにインストールされているWindowsやデスクトップの環境で作られていきたアプリケーションが、かなり早い段階で陳腐化していくだろう。そして、ユーザーが手の中で使っているようなiOSやAndroid、Windows8といったOSがどんどん高まっていく」(ピーター氏)。

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2017年までに、"マーケティング部門のIT予算”がIT部門を上回る

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渡黒 亮(編集部)(ワタグロ リョウ)

翔泳社 EnterpriseZine(Security Online/DB Online/Operation Online) 編集長大学院を卒業後(社会学修士、中学・高校教諭専修免許状取得)、デジタルマーケティング企業にてデータアナリストとしてCRM分析・コンサルティング業務に従事。2007年4月翔...

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