ダイキン工業の子会社であるダイキンアプライドアメリカズ(Daikin Applied Americas/以下、DAA)は、AIデータセンター向けに負圧式液体冷却システムで実績を持つチルダイン(Chilldyne)を買収した。
同買収は、DAAの既存のデータセンター向けソリューションの製品群を補完し、持続可能で高効率な冷却技術を提供する取り組みを強化するものだという。安定稼働が求められるハイパースケールおよびAIデータセンターに対して、信頼性の高い包括的な冷却ソリューションを提供するとしている。
チルダインが特許取得済みの冷却水分配装置(CDU:Cooling Distribution Unit)技術は、負圧システムの採用により、従来課題となっていたサーバールーム内での冷却液漏れのリスクを低減しつつ、チップレベルの冷却を実現するという。同システムは冷却液がコールドプレートを介してサーバーから安全かつ効率的に熱を直接除去し、最新のGPUサーバーを安定して稼働させるとともに、液漏れを防ぎ、冷却システムの設置・運転コストの削減や、顧客の資産であるサーバーの保護に寄与するとのことだ。
また、チルダインのソリューションは、設置の簡素化、冷却システムコストとデータセンターの稼働停止リスクの低減、エネルギー効率の向上など、AI向けデータセンターをはじめとするデータ集約型環境に多くの利点をもたらすとしている。特に、高性能コンピューティングやAI用途のように熱負荷が大きい場面では、液冷技術が不可欠になるという。
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