Dynatraceは、テクノロジーリーダー842名を対象とした独自のグローバル調査結果をまとめた「2025年版オブザーバビリティレポート」を発表した。
調査概要
- 対象:年商1億米ドル以上の大企業における、IT運用とDevOps管理に携わるCIOやCTOをはじめとする幹部レベルのテクノロジーリーダー
- 人数:842名
- 回答者内訳:米国206名、ドイツ125名、フランス129名、スペイン130名、イタリア128名、日本124名
同レポートの主な調査結果は以下のとおり。
AIの導入状況
調査対象となったビジネスリーダーの全員が、現在業務の一部でAIを使用していると回答。AIの主なユースケースとしては、「データ管理(57%)」「AIによるガバナンス(50%)」「セキュリティ運用(46%)」が挙がったという。その他、「サステナビリティ(27%)」や「ログ管理(29%)」などのAIユースケースも見られたとしている。
ビジネスリーダーは、AI活用による自動化で大きな価値が生まれると期待する主な分野として、「セキュリティリスクのリアルタイム検知と対応(37%)」「異常検知(41%)」の2つを挙げているとした。
AIガバナンス、信頼性、セキュリティ
ビジネスリーダーの4人に1人が、AIガバナンスと信頼性の向上を自社の最優先課題だと考えていると回答。データガバナンスを担当するリーダーは、AIの信頼性に関して最大の懸念がある分野として、「データ品質と予測可能性(50%)」および「データプライバシー(45%)」の2つを挙げているとのことだ。
また、AIを活用した意思決定のうち3分の2以上(69%)では、正確性を検証するために、依然として人による確認プロセス(ヒューマンインザループ)が行われていることも分かったとしている。
ビジネスリーダーの98%が、何らかの形でAIを活用してセキュリティコンプライアンスの管理を行っていると回答。さらに、「過去1年間にAIを活用した脅威検知の予算を増やした」、または「来年の予算を増やす見込みだ」と回答したリーダーは全体の69%だったという。
その他の調査結果
- ビジネスリーダーの半数以上が、カスタマーエクスペリエンスの質を高めるために、今後1年以内に自動化されたリアルタイムのオブザーバビリティソリューションを導入する意向を示している
- ビジネスリーダーの46%が、AIモデル構成を最適化することで、AIによるオブザーバビリティのROIを最大化できると見込んでいる
- ビジネスリーダーの半数が、2030年までに「AIを活用したデータ暗号化」「リスク評価」「脅威検知」の各機能を導入すると予想している
- ビジネスリーダーの70%が、「過去1年間でオブザーバビリティ予算が増加した」と回答。75%は、「来年度も予算が増加する」と予想している
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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