SoftSIMは、通信モジュールの特定領域に通信プロファイルを格納することにより、物理的なSIMと同じようにモバイルネットワークへの接続を可能とするもので、OTA(Over the Air:モバイル通信によるSIMのデータの書き込みや消去のこと)により、通信プロファイルの書き換えも可能になる。
物理的なSIMが不要になることから、部品点数の削減、基板の小型化が実現でき、振動や温度、湿度など外部環境変動に対しても強靭となる。このため、屋外利用や車載分野などのIoTシステムの構築に最適だとされている。また、海外利用の際は、現地通信事業者の通信プロファイルに切り替えることも可能になる。
Links Field Networksは、IoT向けの統合プラットフォームサービスおよびネットワークマネジメントサービスをグローバルに展開するSoftSIMのリーディングカンパニー。一方、日本初の「フルMVNO」であるIIJは国内で唯一、IoT用途向けにSoftSIMを提供している。
両社は、これまでも顧客へのSoftSIMの提供で協力関係にあったが、IoT市場の需要拡大に応えるため、さらに連携を強化し、SoftSIMの提供を共同で拡大していくことに合意した。
■業務提携の内容
- 日本でのSoftSIMの共同展開
- SoftSIMに必要な通信プロファイルの提供
- 通信モジュール製品へのSoftSIM提供拡大に向けた連携
- 海外での通信プロファイルの共同調達
- 海外でのSoftSIMの共同展開
IIJは、発注された通信プロファイルを、Links Field NetworksのRSP(Remote SIM Provisioning:モバイル通信によりSIMのデータの書き換えを行う仕組み)プラットフォームを介しOTAでSIM機能内蔵通信モジュールに実装する。通信モジュールと通信サービスはIIJから一括で提供される。