米Hewlett-Packard Enterprise(HPE)は、6月23日(現地時間)に、「エッジからクラウドまでのプラットフォームをas-a-serviceとして提供する戦略」の大幅な進展を発表した。
同戦略は、「HPE GreenLake」のデリバリー体験の加速によって実現される。「HPE GreenLake」クラウドサービスは、コンテナ管理、機械学習基盤(MLOps)、仮想マシン(VM)、ストレージ、コンピュート、データ保護、ネットワーキングを網羅し、アプリケーションおよびデータの変革とモダナイゼーションを支援する。
同社は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みで直面している、ビジネスに使用するアプリケーションのパブリッククラウドへの移行の困難さを指摘。2つの運用モデルへの対応による費用の増大、複雑さと非効率、俊敏性やイノベーションの制限、あらゆる場所で収集した情報を活用できない、といったジレンマを解決するアプローチとして、エッジからクラウドにわたるいずれの環境でも導入可能な「HPE GreenLake」クラウドサービスを提供する。これにより、エンタープライズアプリケーションやデータの視認性およびガバナンス実現を支援する。
さらに、「HPE GreenLake」クラウドサービスでは、オンプレミスにデータを戻す際の費用が発生しない。柔軟なas-a-serviceモデルと、コストとコンプライアンス分析のための堅牢なツールによって、キャッシュフローの維持、支出のコントロール、ビジネス面での優先順位に応じた投資順位の選択が可能になる。
「HPE GreenLake」が提供するクラウドサービスには、「HPE GreenLake Central」プラットフォーム上のカタログから選択することでアクセスできる。各クラウドサービスの料金確認や、トライアルのリクエストが可能なほか、インスタンスやクラスタの立ち上げ、マルチクラウド環境の管理にも対応している。
「HPE GreenLake」クラウドサービスは、大・中・小のビルディングブロックで構成されており、発注から14日程度で稼働できる。
このほか、同社はエッジからクラウドまでのアプリケーション、データ、運用の変革を支援するソフトウェアポートフォリオ「HPE Ezmeral(エズメラル)」もあわせて発表している。
「HPE Ezmeral」は、コンテナの管理、AI/MLとデータ分析、コスト管理、ITの自動化とAI駆動型運用とセキュリティを網羅する完全なポートフォリオとして組織の俊敏性と効率を実現する。「HPE Ezmeral Container Platform」および「HPE Ezmeral ML Ops」は、「HPE GreenLake」クラウドサービスとして提供される。
なお、「HPE GreenLake」クラウドサービスは、すでに世界各国で提供されている。コンテナおよびML Opsに対応したサービスは、ベータプログラムに参加しているユーザーにのみに提供されており、一般提供は同社の第4四半期を予定する。