アシストは、同社が提供する「UFT One」(開発元:マイクロフォーカスエンタープライズ)をスミセイ情報システムが採用し、システム開発における機能テストの時間削減、システムの品質向上に成功したことを発表した。
住友生命・住友生命グループのIT企画・開発・運用を担うスミセイ情報システムでは、保険商品の開発期間を従来の4分の3に短縮して商品リリースサイクルを早めたいという顧客の要望に対応し、2017年度にプロジェクトを発足させた。そして、アジャイル開発手法やさまざまなツールの活用を検討する中で、検証工程に以下の大きな課題が存在することがわかった。
- 検証工程では機能テストにかかる時間が6~7割を占めており、中でも手作業で行っていた「テスト打鍵・証跡取得」の負荷が最も高く、開発期間短縮のボトルネックになっていた
- 手作業で行う「テスト打鍵・証跡取得」は、打鍵ミスや証跡取得漏れなど作業品質への懸念もあった
- 回帰テストはすでにアシスト提供のテスト自動化ツール「UFT One」で自動化されており、同社の検証作業において欠かせないツールとなっているが、機能テストの場合は仕様変更時のスクリプトメンテナンスを再考する必要があった
これらの課題を払拭し「手軽に・素早く・正確に・誰でも」機能テストを実施できることを目指し、成果を上げていた「UFT One」とExcelとの親和性の高さに注目することで、ユーザーインターフェース「神楽」を開発し、連動させることにした。
これにより、手軽さとスピード感を併せ持ったテスト環境の構築に成功し、以下の効果が生まれているという。
- テスト打鍵・証跡取得作業の自動化により、機能テストの作業時間を大幅に短縮
- 手作業の範囲が減ったことでヒューマンエラーの発生率が下がり、作業品質も向上
- スクリプトのメンテナンスを気にせず、テストを最速で開始可能
- 作業引き継ぎの負荷や伝達漏れなども軽減され、システム全体の品質向上に貢献
スミセイ情報システムでは、今後は部内にこの成功事例を横展開し、「UFT One」と「神楽」のさらなる進化を目指す予定だとしている。