Apptioは、資生堂がITファイナンスマネジメント基盤として「Apptio」を採用したことを発表した。
資生堂は、2021年~2023年までの3年間で取り組む基本戦略をまとめた「WIN 2023」を策定。同基本戦略の主要戦略の一つとして掲げている、デジタル事業モデルへの転換・組織構築に取り組むにあたり、デジタルを含むテクノロジー投資を拡大している。また構造改革やプロセス、システムの標準化をグローバルレベルで実施し、生産性の向上にも努めている。
こうした背景から特にIT領域においては、経営戦略と連動したグローバルレベルでの精緻なIT予算と実績の管理、およびServiceNow(ITBMおよびITSM)との連携も含め、資生堂グループ全体におけるITプロジェクトや運用保守管理の標準化・統一化を推進してくとしている。
同社では、ApptioでのIT予算策定および実績管理・分析を前提とした管理プロセスに変更し、IT予算全体におけるベースライン(システム保守・運用費)を明確化していくという。ベースラインを前提にIT戦略投資計画を策定するとともにIT領域の一連の予実管理プロセスの再構築を行い、管理精度の向上をはかるとしている。これにより、IT投資・費用に関する経営・IT・事業部門の共通理解促進、ベースライン最適化の機会特定など、ビジネス成長のためのIT戦略投資を合理的な判断で行うことができるという。
資生堂 グローバルICT部 神永氏は、「グローバルプロジェクトが増える中、各リージョンのIT部門との『ITコストの共通言語化』と、事業部門にとっても納得感のある可視化・課金モデルが必要でした。人によるマニュアル作業を最小限にしてITコストのガバナンスを強化した上で、他リージョンのIT部門並びに事業部門との関係を強化していきたいと考えています」と述べている。
またApptio 代表取締役社長 成塚氏は、「グローバルビジネス展開において重要なIT部門マネジメントのグローバル化に対し、Apptioとして支援できることを大変光栄に思います。ソリューションだけでなく、TBMメソドロジーと海外IT部門マネジメントについての情報提供から最大限の支援をさせて頂きます」とコメントしている。
Apptioはこれからも引き続き、資生堂の目指す戦略とIT領域の改革実現に向け、同社のTechnology Business Management(TBM)の体現を支援していくという。
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