セールスフォース・ドットコムは5月10日、全国共済農業協同組合連合会(以下、JA共済連)がデジタルトランスフォーメーション推進を目的に、金融機関向け資産管理ソリューション「Financial Service Cloud(以下、FSC)」を導入したことを発表した。今回のFSC導入は国内最大規模になるという。
JA共済連では、地域社会への貢献を継続できるよう業務の効率化を図る必要があること、スマートフォンなどの普及と新型コロナウイルス感染症対策として非対面・非接触でのコミュニケーションニーズが高まったことから、利用者の利便性を向上させながらJA職員の活動も最大化できるよう、多くのチャネルから得られる利用者情報をJA内で横断的に参照・共有できる機能の構築を進めている。今回、複数のソリューションが検討された結果、将来的な拡張性やスピード感のある展開を重視しFSCが選定されたという。
その他、高い評価を受けた点
- 国内大手金融保険機関で利用されており、既にJA共済連でも、他システムでのSalesforce導入実績がある
- 世帯管理機能など金融業務向けに機能拡張したツールであることに加え、保険業界に特化した機能がアップデートにより拡張されており、導入までの費用と開発期間の削減ができる
JAでは、今回のFSC導入により、対面・非対面を問わない利用者との円滑なコミュニケーション実現によるサービスレベルの向上、また利用者情報の一元化と情報の属人化が避けられることによりガバナンス強化と事務負荷の大幅な低減の実現が可能になるとしている。
JA共済連代表理事専務 歸山好尚(きやま よしなお)氏は「コロナ禍でビジネスのあり方は大きく様変わりしました。モバイルデバイスなどデジタル技術の進歩により利用者とのコミュニケーションはこれまでと大きく変わってきています。このように変化が激しく不確実な事業環境に対応するためFSCを導入しました。今後は、FSCにより、JA共済の強みとデジタルをかけ合わせ、組合員にもっと寄り添うコミュニケーションの実現と、組合員・利用者の利便性の大幅な向上が両立できることになります。FSCは年3回のバージョンアップリリースがあり、将来的に金融保険業界の最新ソリューションを短期間に低コストで取り入れることにも期待しています」と述べている。
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