デル・テクノロジーズは、Forrester Consultingが実施した世界45カ国4,000人(日本は200人を対象)のデータ戦略およびDXを担当する意思決定者を対象とした、委託調査の結果を発表した。
データを重要視する企業が66%も、実際に活用できている企業は21%
本調査において、世界の企業の66%(日本:65%)が、「自社はデータドリブンであり、自社にとってデータは生命線である」と回答したという。しかし、データを資本として取り扱い、データを活用することを全社規模で優先しているとした世界の企業はわずか21%(日本:25%)であったとし、本調査ではデータに対する企業の準備状況を以下のように評価している。
- Data Champions(データ管理/活用の優良企業):世界12%/日本20%
- Data Enthusiasts(データ管理/活用チーム作りに注力している企業):世界17%/日本22%
- Data Technicians(データ管理/活用技術とプロセスに注力している企業):世界17%/日本14%
- Data Novices(データ管理/活用に末着手の企業):世界54%/日本44%
以上の評価によれば、世界の企業の88%(日本:80%)が、データテクノロジーとプロセスおよびデータカルチャーとスキルのいずれか、またはどちらも発展途上の段階にあり、「Data Champions」はわずか12%(日本:20%)であることが明らかになったとしている。
61%の企業が所有しているデータの量に圧倒されている
また、調査では世界の企業の70%(日本:66%)が、データ分析や利用のスピードよりも、データ収集スピードのほうが速いと回答。一方、67%(日本:73%)が、現在のデータ提供能力よりも多くのデータを常に必要としていると回答したという。その原因として、以下の結果を挙げている。
- 64%(日本:68%)が、大量のデータを自社が所有・管理しているデータセンターで保護している
- 70%(日本:74%)が、依然として経営陣が自社のデータおよび分析戦略を目に見える形で支援していないと回答
- 49%(日本:45%)が、所有しているデータを統合するのではなく、むしろデータレイクが増えていると回答
また、データの爆発的な増加を背景に、データを取り扱う環境は簡単になるのではなく、より難しくなっているとし、64%(日本:69%)が、データの量が多過ぎてセキュリティーとコンプライアンス要件に対応できないと不満を表しているという。さらに、61%(日本:72%)が、すでに所有しているデータに圧倒されていることが分かったとしている。
企業の多くがas a Serviceモデル移行に障壁
本調査では、企業がas-a-Serviceモデルのメリットを以下のように認識していると発表した。
- 変化する顧客需要に合わせたスケールアップの機会:64%(日本:58%)
- 従来モデルより俊敏性を高めることができる:63%(日本:68%)
- アプリケーションをより迅速かつ簡単にプロビジョニングできるようになる:60%(日本:64%)
しかし、デマンドモデルによって障壁に直面していると回答した83%(日本:82%)の企業では、
- 高いストレージコスト
- 最適化されていないデータウェアハウス
- 時代遅れのITインフラストラクチャー
- プロセスの手作業が多過ぎてニーズに対応できない
などの認識が得られたという。
66%の企業が今後数年のうちにマシンラーニング導入の意向
調査によれば、多くの企業がデータ活用に苦戦しているものの、今後1~3年の間に66%(日本:75%)が、異常データ検出自動化のためにマシンラーニングを導入し、57%(日本:59%)がDaaSモデルに移行。52%(日本:45%)が、パフォーマンスを精査してデータの処理および活用法を見直すと回答したとしている。
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