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Windows 10に全台移行済みの企業は55.4%【デル・テクノロジーズ調査】

 デル・テクノロジーズは、2020年2月の「中堅企業IT投資動向調査2020」、8月に発表した「中堅企業IT投資動向調査追跡調査」に引き続き、今回で5年目となる「中堅企業IT投資動向調査」を実施し、中堅企業におけるIT投資規模およびデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)の投資動向、顕在化している課題に関する分析結果を発表した。

主な調査結果と支援策

「事業変革」に取り組んだ企業の51.7%が業績回復傾向

 2020年12月から2021年2月の企業業績の変化の傾向をDI値で比較したところ、「事業変革」に取り組んだ企業の業績回復傾向が51.7%に上った。一方、未実施企業の事業回復傾向は17.1%で、34.6%の差となっており、積極的な取り組みが企業業績回復の強力な後押しとなることが明らかになったという。

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21.7%が「経営判断に必要な情報やデータの可視化」に投資

 2021年のIT投資として、「経営判断に必要な情報やデータの可視化」を検討・計画する企業が21.7%を占めた。昨年のIT投資動向調査2020では圏外だったが、急浮上した結果となった。アナログとデジタルが混在しているデータが分散された状態からデジタルデータで標準化し集約することが、DX実施に向けた現状分析のスタートラインであり、中堅企業の多くがデジタイゼーションの重要性を再認識した結果であると推察しているという。

75.4%が経営層からコスト削減を求められている

 75.4%の中堅企業が、経営層よりコスト削減を求められていることがわかったとしている。平均12.3%のコスト削減を求められており、具体的な方法として、従来の業務時間の短縮が60.3%、業務量の削減が49.2%と上位を占めた。また、対策により見込まれるコスト削減効果が平均8.2%に留まっており、さらなる取り組みの推進が求められているという。

 そこで中小企業庁が発表し3月から公募のアナウンスがされている「事業再構築補助金」の支援窓口の開設を実施。同社では中小企業診断士の先生方と協同で、3つのプログラムとなる「メール相談窓口」、「オンライン個別相談会」、「オンライン事業計画書アドバイス」を無償で提供する経営相談所を開設するとしている。

進捗するテレワーク・ワークスタイルリデザインを支援するパッケージ

 テレワーク・在宅勤務を実施した企業が69.0%に上り、2020年6月調査(63.9%)と比較すると5.1%増加している。一方で、約3割はオフィスでの業務を継続していたという。テレワーク・在宅勤務への対応だけでなく、オフィスでの働き方のトレンドが変化しており、利用ユーザーに合わせたオフィス環境の最適化とコスト削減も同時に検討している結果となった。同社では、対応策の一つとして、Microsoft TeamsとOne Drive for Businessを利用できるMicrosoftリモートスタータープランを組み込んだモバイルPCと省スペースデスクトップのパッケージプログラムを提供しているという。

ネットワーク環境の刷新・見直しがテレワークに次ぐテーマに

 リモートワークが進捗する一方で、VPNを含む社内ネットワーク環境がボトルネックとなるケースが増大している。2021年のIT投資として、ネットワーク環境の刷新・見直しを検討・計画している企業は40.1%(昨年対比11%増加)に上っている。同社では、「Dell EMC SD-WAN Edge powered by VMware」による広域ネットワーク(WAN)の仮想化パッケージを提供しており、これによりWANの帯域制御にてボトルネックとなったパフォーマンスの改善が可能だという。

HCI(ハイパー コンバージド インフラストラクチャー)をベースにしたオンプレミス型クラウドサービス

 2021年のIT投資として、既存システムのクラウド移行を検討する企業が36.8%だった。企業インフラの運用・管理にておいて、有事にオフィスへの出社を求められる環境から脱却し、OSやアプリケーションの運用のみに限定したいという要望が高まっているという。同社では、複雑化した製品・サービスを、支払い含めシンプルに導入するサービスを提供していくとしている。

 一方で、中堅企業において、パブリッククラウドではセキュリティーへの懸念、既存システムとの運用の分断、従来よりも広範囲な知識とスキルセットの獲得の壁などがあり、パブリッククラウドとオンプレミスの“隙間”を埋めるテクノロジーが求められる傾向があるという。そこで、カゴヤ・ジャパンと協同で提供する“オンプレミス型クラウド”パッケージである「KAGOYA FLEX HCIサービス」の提供を開始する。

Windows 10に全台移行済みの企業は55.4%

 中堅企業においても、多くの企業がWindows 10に移行している中で、半数弱の企業はWindows 7やWindows 8などのクライアントOSで運用されていることが明らかになった。Windows 10移行時の問題点として、「端末のOSバージョンアップに時間がかかる」が42%、「端末の入れ替え作業や新規PCの展開に人手がかかる」が39%と「導入・運用面」に関わる問題が上位を占めていた。一方で、Windows 10移行に関するセミナー・勉強会が現在では行われておらず、相談先がない実態も浮き彫りとなっているという。

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