オラクルは2021年12月20日(米国時間)、米国の医療IT企業の「Cerner(サーナー)」を公開買い付けを通じて買収することを発表した。買収は1株あたり95ドルで、総額約283億ドル。2022年内には完了する見込みとしている。
Cernerは病院内で使用されるデジタル情報システムの大手プロバイダーで、電子カルテのモダナイゼーションや臨床/管理ワークフローの合理化と自動化などを支援しているという。一方、オラクルが現在対象としている業界は、金融サービスや通信、医薬品、小売などで、Cernerはオラクルの既存事業を補完する形となる。
同社は、オラクルのリソース、インフラ、クラウド機能を活用することで、製品とテクノロジーの開発ペースを加速させ、より連携された効率的なケアを実現。オラクルは、ユーザビリティと音声対応のユーザー・インターフェースに重点を置くことで、医療従事者がシステムに対応する時間を短縮させ、患者を直接ケアする時間を増やすことができるという。
なお、買収完了後、CernerはオラクルのIndustry Business Unitに加わる予定だとしている。
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