オラクルは11月3日(米国現地時間)、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)AI」 サービスを発表した。
本サービスは、データサイエンスの専門知識がなくても、開発者がアプリケーションにAIサービスを簡単に活用できるようにする一連のサービスだという。以下の6つのサービスにより、言語からコンピュータ・ビジョン、および時系列予測までの、各タスクにおいて開発者を支援するとしている。
OCI Language
文書、顧客フィードバックのやり取り、サポート・チケット、およびソーシャル・メディアに記載されている非構造化テキストを理解するために、大規模なテキスト分析を実行。事前にトレーニングされたモデルが組み込まれているため、機械学習の専門知識がなくても、開発者はセンチメント分析、キーフレーズの抽出、テキスト分類、固有表現抽出などをアプリケーションに適用できるという。
OCI Speech
ネイティブ言語スピーカーと非ネイティブ言語スピーカーを対象にトレーニングされたモデルによる自動音声認識を提供し、リアルタイムでの音声認識を実現。開発者は、人間の発する言葉を含む、ファイルベースのオーディオ・データをテキスト・トランスクリプションに簡単に変換でき、ワークフロー内のクローズド・キャプションの提供、コンテンツのインデックス作成、オーディオおよびビデオ・コンテンツにおける分析の強化に利用可能だとしている。
OCI Vision
画像認識およびドキュメント分析タスク用に事前トレーニングされた、コンピュータ・ビジョン・モデルを提供。また、ユーザーはシーンの監視、欠陥の検出、独自のデータによるドキュメント処理など、他の業界や顧客固有のユースケースにモデルを拡張することもできるという。
OCI Anomaly Detection
ビジネス固有の異常検出モデルで、危機的な不規則性を早期にフラグ付けできるため、解決までの時間を短くし、業務停止を減らすことが可能。また、数種類のプログラミング言語に対応したREST APIとSDKが提供されているため、開発者は異常検出モデルをビジネス・アプリケーションに組み込むことができるとしている。
OCI Forecasting
機械学習と統計アルゴリズムによる、時系列予測を提供するという。なお、データサイエンスの専門知識は不要。開発者は、製品需要、収益、リソース要件などといったビジネス・メトリックのための正確な予測を迅速に作成することが可能だとしている。
OCI Data Labeling
AIモデルをトレーニングするための、ラベル付きデータセットを構築できるようにユーザーを支援。ユーザーは、ユーザー・インタフェースや公開APIを使用して、データの組み立て、データセットの作成と閲覧、データ・レコードへのラベル適用を行うことが可能だという。また、ラベル付きデータセットをエクスポートし、「OCI Vision」や「OCI Data Science」などといった、オラクルのAIおよびデータサイエンス・サービス群でのモデル開発に使用することで、モデル構築に一貫性を持たせることができるとしている。
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