このサービス基盤を日本マイクロソフトと共に提供する「ExpressRoute」接続事業者には、昨年7月に発表したインターネットイニシアティブ(IIJ)に、新たにエクイニクス・ジャパンが加わる。
IIJは、導入時に必要な機器の設置や運用、管理なども一括して行う「フルマネージドサービス型」を、主に大規模企業向けに提供するのに対して、エクイニクスは、顧客がエクイニクスのパートナー企業からサービスや接続回線を自由に選択し、自社で設計・運用する「フレキシブルサービス型」を、主に中小規模事業者や大規模企業の事業部向けに提供するという。
日本マイクロソフトでは、昨年2月より国内のデータセンター(Azure日本データセンター)から「Azure」を提供しているが、機密情報を取り扱う、または、高パフォーマンスなネットワークが必要などの理由でこれまでパブリッククラウドサービスの利用に抵抗をもつ企業もあったという。
今回、閉域網接続サービス「ExpressRoute」を開始することで、インターネットの公衆回線網を経由せずにネットワーク帯域が保証され、かつ、より信頼性が高く強固なセキュリティ環境を維持しながら、自社のオンプレミス環境の延長線上として国内のデータセンターにある「Azure」を利用できるようになるとしている。
「フレキシブルサービス型」「フルマネージドサービス型」ともに、Azure日本データセンターの東日本・西日本リージョンと、顧客のデータセンターや社内システムとを接続させて閉域網サービスを提供する。
さらに、両「ExpressRoute」接続事業者のパートナー企業の通信事業者やシステムインテグレーター計34社(1月15日現在)からサービスを提供することによって、日本全国で閉域網回線を含めたIT資産の冗長化に対する要望に応えることもできるとしている。