発表された新製品と新バージョンは、複数のクラウド環境に対してこれまでと異なるアプローチでデータとサービスを提供するとしている。また、ハイブリッドクラウドインフラストラクチャの管理が容易になり、VMwareおよびMicrosoftでの仮想環境の保護も拡張されという。主な新製品および製品アップデートは次のとおり。
・「Veritas NetBackup 7.7」(既報)
エンタープライズクラスバックアップソリューションの最新版。今回、最大規模で最速の俊敏性を求められる企業環境をサポートするための新機能が追加され、パフォーマンスも強化されて、日本では7月に提供を開始した。
「NetBackup 7.7」では、データセンター向けにVMware vSphere 6、およびMicrosoft Hyper-Vとの統合が強化されるとともに、AWS、Google Nearlineなどを活用するハイブリッドクラウド環境がサポートされる。
クラウドのパフォーマンスも強化されており、以前のバージョンに比べて最大で30倍のパフォーマンスを提供。単一のソリューションで企業全体に対応できるため、組織のIT部門は、複雑さを排除し、急激に拡大するデータセンター機能に対応することが可能になる。
・「Veritas InfoScale」
物理および仮想環境で利用されている複雑な多層型アプリケーションのビジネス継続性のニーズに対応。「InfoScale」ソリューションは、アプリケーション可用性およびソフトウェア定義ストレージ機能を提供し、単一のWebベース管理インターフェースを通じて、複雑な運用、ツールの増加、予測が難しいサービスレベル、俊敏性の欠如などのデータセンターの課題を解消。7月に提供を開始した。
・「Veritas Resiliency Platform」
統合されたグローバルアプローチを通じてITサービス継続性を維持することにより、複雑なマルチベンダーの物理/仮想環境内の重要なデータとアプリケーションへの常時アクセスを確保。
「Resiliency Platform」により、重要なビジネスアプリケーションに求められる厳しいサービスレベル保証を常に満たせるようになる。このソリューションによって、サービス継続性機能に可視性、シンプルさ、自動化の要素が付加され、企業内の ITビジネスサービスの予測性が高める。2015年後半にリリースする予定。
・「Veritas Data Insight 5.0」
非構造化データ分析機能を拡張してオンプレミスストレージプラットフォームとBoxクラウドストレージ全体のガバナンスをサポート。「Data Insight」は、強化されたアクセス制御の追跡とライセンス保有状況の統合管理を通じて、ファイル共有のセキュリティを保証。
データフォレンジックに対してユーザー中心のアプローチを取り、一般のビジネスユーザーでも異常なユーザー活動および行動を監視可能。
「Data Insight 5.0」では、データ分析の応用範囲がさらに拡張され、効率的な保管管理やアクセスコンプライアンスの達成に加え、ユーザーのリスクとデータ機密性との関連に対する理解を深めることが可能に。現在日本語の関連リンクを準備中で、2015年後半にリリース予定。
・「Veritas Information Map」
Information Fabricテクノロジを基盤に構築された初のクラウドアプリケーションで、非構造化データに対する可視性を向上。
「NetBackup」から容易にメタデータを収集し、クラウドに保管した後、使いやすい視覚的なナビゲーションツールにこのデータを表示するため、メインコンテンツリポジトリ全体の中でリスクがある領域、価値がある領域、無駄になっている領域を特定することが可能。2015年中にリリース予定。
なお、ベリタスとシマンテックの分社は、現在2015年10月に計画されており、2016年1月までに分社が完了する予定だという。