クラウドインテグレーションの株式会社テラスカイがSAPソフトウェア基盤の新会社、株式会社BeeX(ビーエックス)を設立すると発表した。
テラスカイはクラウドへのインテグレーションの分野に注力し多くの実績を持つ。特にセールスフォースの導入や既存システムとの連携については、リーディング的な地位にあることから、SAPのERPの分野についても、以前から参入を検討してきたという。
「通常の導入支援やカスタマイズは先行企業が多く後発では意味がないと考えた。テラスカイらしさを検討して、基幹業務のクラウド化が本格化しつつある今、SAP基盤のクラウド化という領域で新会社をつくることを決断した」とテラスカイの代表取締役 佐藤秀哉氏は語る。また「2015年の上場以降、キャッシュも潤沢であることも理由」だという。
新会社BeeXの副社長兼CTOには広木太氏が就任。外資系ベンダやNTTデータ関連の会社でSAP基盤構築・刷新・運用保守サポートのビジネスの立ち上げをおこなってきた。「SAPのクラウド化の第一人者」(佐藤社長)であるという。
広木氏は、BeeXの事業と技術の今後について以下のように語る。
「ERPの世界はレガシー体質になりがち。Be Excitedという言葉に由来する社名のようにERPや基盤系の運用、保守の世界にも風穴をあけたい。具体的には、高額に止まっているクラウド移行を促進する。密結合で閉じていたERPを疎結合によるモダンなERPにして、IaaS PaaSなど使って運用投資効果を上げる」(広木氏)
提供するソリューションとしては、(1)SAPのアプリケーション基盤のAWS、Microsoft Azureなどのクラウドへの移行。(2)テラスカイの子会社、スカイ365が提供するMSPサービスによる運用自動化による運用コスト最適化の支援。(3)SkyOnDemandやSAP HANA Cloud Integrationによるハイブリッドクラウドの実現などとなる。
BeeXでは、初年度1.5億円の売上を目指すという。