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ガートナー、「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2016年」を発表し3つの主要なトレンドを示す

 発表では、透過的なイマーシブ・エクスペリエンス (没入型の体験)、知覚的なスマート・マシンの時代、プラットフォームの変革という3つの主要なテクノロジ・トレンドが、あらゆる場所で新しいエクスペリエンスを生み出し、企業が新たなビジネス・エコシステムとつながることを可能にするプラットフォームを提供するとしている。

 ガートナーのリサーチ ディレクター、マイク・J・ウォーカー氏は次のように述べている。「先進テクノロジのハイプ・サイクルは数あるハイプ・サイクルの中でも独特のもので、2,000を超えるテクノロジの中から知見を抽出し、企業の戦略計画に最も大きな影響を与え得る先進テクノロジおよびトレンドとして、押さえておくべきものを簡潔にまとめています。本ハイプ・サイクルでは、今後5~10年の間、高度な競争優位性をもたらすであろう一連のテクノロジに特に焦点が当てられています」(図参照)

図:先進テクノロジのハイプ・サイクル:2016年(出典:ガートナー、2016年8月)  

 前出のウォーカー氏は、次のようにも述べている。「デジタル・エコノミーの世界で成功するには、エンタプライズ・アーキテクトは引き続きCIOやビジネス・リーダーと協力して、積極的に先進テクノロジを見極めていかなければなりません。そうしたテクノロジが、競争優位性をもたらす革新的なビジネスモデルを実現し、運用コストの削減を通じて価値を最大化し、法律や規制のハードルをクリアすることを可能にするのです。本ハイプ・サイクルは、企業が注視すべき重要な先進トレンドおよび具体的なテクノロジに対する俯瞰的な視点を提供します」

主要なテクノロジ・トレンド

 ・透過的なイマーシブ・エクスペリエンス:テクノロジは、今後もますます人間中心型となり、人、ビジネス、モノが透過的に関係するレベルに達する。テクノロジがより適応的、状況依存的、流動的に進化するにつれ、人、ビジネス、モノの関係は、職場や自宅において、また企業や他者とのやりとりにおいて、さらに密接に絡み合うようになる。検討すべき重要なテクノロジは次のとおり。

4Dプリンティング、ブレイン・コンピュータ・インタフェース、ヒューマン・オーグメンテーション、立体ホログラフィック・ディスプレイ、アフェクティブ・コンピューティング、コネクテッド・ホーム、ナノチューブ・エレクトロニクス、拡張現実、仮想現実、ジェスチャ・コントロール・デバイス

 ・知覚的なスマート・マシンの時代:これから10年にわたり、スマート・マシンのテクノロジは最も破壊的な技術領域になる。その背景にあるのが、急成長するコンピューティング・パワー、ほぼ無限のデータ量、深層ニューラル・ネットワークのかつてない進歩である。特に深層ニューラル・ネットワークは、スマート・マシンのテクノロジと併用することで、企業がデータを活用して新たな状況に適応し、さまざまな未知の問題を解決することを可能にする。このテーマに注力したい企業は、次のテクノロジを検討する必要がある。

スマート・ダスト、機械学習、仮想パーソナル・アシスタント、コグニティブ・エキスパート・アドバイザ、スマート・データ・ディスカバリ、スマート・ワークスペース、会話型ユーザー・インタフェース、スマート・ロボット、商用無人航空機(ドローン)、自律走行車、自然言語による質疑応答システム、パーソナル・アナリティクス、エンタプライズ・タクソノミ/オントロジ管理、データ・ブローカPaaS(dbrPaaS)、コンテキスト・ブローカリング

 ・プラットフォームの変革:先進テクノロジは、プラットフォームの定義方法と使用方法のコンセプトを変革しようとしている。技術インフラから、エコシステムを実現するプラットフォームへのシフトによって、人と技術をつなぐまったく新しいビジネスモデルの基盤が構築されつつある。こうした動的なエコシステムの中で、企業は、自社の戦略を事前対応的に把握して再定義し、プラットフォーム・ベースのビジネスモデルの作成や、価値創出のための内部と外部のアルゴリズムの活用を目指さなければならない。企業が注視すべき、プラットフォームを実現する主要なテクノロジは、次のとおり。

ニューロモーフィック・ハードウェア、量子コンピューティング、ブロックチェーン、IoTプラットフォーム、ソフトウェア・デファインド・セキュリティ、ソフトウェアで定義された何か(SDx)

 ウォーカー氏は、次のように述べている。「これらのトレンドは、企業がテクノロジをさらに活用し、社員やパートナー、顧客のエクスペリエンスに不可欠な要素とすることができれば、自社のエコシステムを新しい動的な方法でプラットフォームとより強く結び付けられるようになることを示しています。また、スマート・マシンのテクノロジは引き続き進化し、ヒューマン・エクスペリエンスとデジタル・ビジネスのエコシステムの一部となっていくでしょう」

 先進テクノロジに関する詳細は、「Hype Cycle for Emerging Technologies, 2016」よりガートナーの顧客に提供されている。このハイプ・サイクルは、「Hype Cycle Special Report for 2016」の一部になる。ガートナーのハイプ・サイクルは、2,000を超えるテクノロジを11のトピック分野にグループ化し、市場のハイプ(市場での経験や実証基盤のない過度な喧伝)、成熟度、ビジネス・メリット、今後の方向性に関する分析情報を、企業の戦略/プランニング担当者に提供されている。

 なお、CIOをはじめとするITリーダーが一堂に会するイベント「Gartner Symposium/ITxpo 2016」において、先進テクノロジについてさらなるディスカッションが行われるという。日本では、10月5~7日に東京(グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール)で開催される。

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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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