発表された製品は次のとおり。
- 「IBM Power System S822LC for High Performance Computing」:プロセッサー 2.86GHz 20コア、メモリー 128GB、HDD 1TB SATA×2、GPU Tesla P100×2 4ポートギガビットイーサーネットワーク構成で3,118,000円(税抜、キャンペーン価格)
- 「IBM Power System S821LC」:プロセッサー 2.1GHz 8コア、メモリー 32GB、ネットワーク・インターフェース・カード 2ポート1Gb 1枚搭載の最小構成で809,000円(税別)
- 「IBM Power System S822LC for Big Data」:プロセッサー 3.3GHz 8コア、メモリー 32GB、ネットワーク・インターフェース・カード 2ポート1Gb 1枚搭載の最小構成で850,000円(税別)
新しいPower Systemsには、人工知能、ディープ・ラーニング、ハイパフォーマンス・データ・アナリティクスをはじめ、膨大な計算処理を必要とするワークロードを高速化するための設計が実装されている。このシステムを活用することで、企業やクラウド・サービス・プロバイダーはデータセンターのコスト削減を実現できるという。
IBMは、OpenPOWER Foundationを通じてほかのテクノロジーリーダーと協力し、従来のコモディティー・サーバーよりも高い性能を実現すべく幅広いアクセラレーターを取り入れ、チップ・レベルとシステム・レベルの両面からプラットフォームの設計を根本的に見直したという。
POWERAccelと総称される相互接続イノベーションにより、OpenPOWERエコシステムのメンバーは、アクセラレーテッド・アプリケーションに最適化されたPOWERプラットフォーム上でシステムやソリューションを開発することができる。
このオープン・コラボレーションから生まれた主な成果の1つが、新しいサーバー「IBM Power System S822LC for High Performance Computing」になる。新プロセッサー「IBM POWER8 with NVIDIA NVLink」を搭載した新システムは、オープンなPOWERアーキテクチャーが実現できる業界初のイノベーションを提供するという。
新システムは、IBM POWER8プロセッサーとNVIDIA Tesla P100 Pascal GPUを高速の相互接続NVIDIA NVLinkで直接接続する。NVIDIA NVLinkは、シリコン・レベルで組み込まれ、システム設計全体に取り込まれている。このような、IBMとNVIDIAテクノロジーの密結合により、x86ベース・システムの5倍のデータ処理の速度を実現することができるという。
ビッグデータ処理向けの2種類のLCサーバー「IBM Power System S821LC」と「IBM Power System S822LC for big data」は、NVIDIA Telsa K80 GPUアクセラレーターをPCIeで接続することで、各種アプリケーションのパフォーマンス・レベルを向上させることができる。また、POWERAccel Coherent Acceleration Processor Interface(CAPI)を活用してFPGAアクセラレーターとの高速相互接続を実現することもできる。
なお、日本における出荷開始は、「IBM Power System S821LC」および「IBM Power System S822LC for Big Data」はすでに出荷を開始しており、「IBM Power System S822LC for High Performance Computing」は9月26日に出荷開始予定とされている。