「ID Inspector」は、システム管理業務において、特権IDをはじめとした共有IDを使用する場合に、個人のID・パスワードやスマートカードを使用して共有IDの使用者を特定する「本人確認ソリューション」。2008年に販売を開始して以来、IT全般統制やシステムリスク管理態勢の強化を目的とする一般企業や金融機関を中心に採用されてきたという。
最新バージョン1.6の強化点は次のとおり。
(1) 2人体制における本人確認をサポート
従来「ID Inspector」では、共有IDを使用する作業者の本人確認のみを行っていたが、今回新たに2人体制での作業における本人確認を行うことができるようになった。具体的には、同一端末またはサーバー上で作業者及び確認者について、それぞれ個人のID・パスワードやスマートカードによって本人確認ができるまでデスクトップ画面がロックされ、作業を行うことができない仕組みを提供する。
重要システムの管理作業については、操作ミスや不正操作を防止する目的で、立会人を立てるなど必ず2人以上で作業を実施し、単独での作業を防止するルールを規定している場合が多くある。しかし2人体制での作業を徹底したり、監査を行うためのシステム上の仕組みが、ほとんど存在していないという。
「ID Inspector」の2人体制本人確認を利用することで、OSやアプリケーションのカスタマイズを行うことなく、作業時、必ず2名の本人確認を必要とする仕組みを実現し、ルールを徹底させるとともに、出力される監査用レポートを用いて、徹底状況を客観的に示すことが可能になるという。
(2) Windows 10/Windows Server 2016に対応
「ID Inspector」の動作環境として、新たにMicrosoft Windows 10およびWindows Server 2016に対応。現時点ではWindows 10 LTSB 2015およびLTSB 2016、Windows Server 2016についてはバージョン1607までで動作を確認しており、今後のアップデートに対しても速やかに対応を予定。