ソフトウェアに従来とは異なる機能性が求められている
日立製作所は2012年2月29日、クラウドサービスプラットフォーム「Cosminexus(コズミネクサス)」の最新版であるv9を販売開始した。そこで新たにラインナップされた製品の一つがインメモリ型データグリッド製品「uCosminexus Elastic Application Data store(以下、EADs(イーズ))」。データを複数のサーバのメモリ上で分散処理することで、高速で高信頼なデータ処理を可能にする。
EADs開発の背景としてITプラットフォーム事業本部の梅田多一氏は「ITシステムを取り巻く環境の変化」を挙げる。
「あらゆる企業・個人に関わる情報がIT化し、人に起因する情報と機械から生み出される情報のデータ量が爆発的に増えている一方で、そうした情報を有効に活用できているかといえば、なかなか進んでいないのが実態です」(梅田氏)
一方、ハードウェアは進歩している。CPUは高速化し、メモリは大容量化すると共に低価格化が進んでいる。同時に大量データを扱う技術も進化しており、多数のコモディティPCによる並列分散処理やインメモリデータ処理がトレンド化している。そこでは従来のRDBだけでは満たしにくい要件があり、ソフトウェアには従来とは異なった機能性が求められている。
「そこで今回、NoSQLの分散KVS製品であるEADsが開発され、提供されることになりました」(梅田氏)