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週刊DBオンライン 谷川耕一

街中不具合報告アプリ「ちばレポ」の裏にSalesforceあり


 街灯の電球が切れた、ミラーが壊れている…街中の不具合を、簡単に役所に報告し迅速に対処してもらう―千葉市にスマートフォンを使った不具合レポートツールが登場した。

ゆくゆくは「市民参加の街づくり」に

千葉市長 熊谷俊人氏
千葉市長 熊谷俊人氏

 自宅の近所で街灯の電球が切れていたらどうするだろうか。役所にその不具合を電話連絡し、対応してもらうのが普通だろう。しかし、通るたびに気にはなるが、それに対してなんらかのアクションをとる人は少なそうだ。面倒だから自分では何もせず「誰かが連絡してくれるに違いない」と対応を待つ人が多いかもしれない。

 そんな街中の不具合を、簡単に役所に報告し迅速に対処してもらう。そんなサービスが千葉市で始まる。

 「『ちばレポ』は、市民が気づいたときに写真を撮って、スマートフォンでアプリを使ってすぐにあげることで不具合の改善などが手に取るようにわかるものです。昨年度実証実験を行い、9月から本格的にスタートします」と語るのは、千葉市長の熊谷俊人氏だ。

 ちばレポは、地域におけるさまざまな課題をスマートフォンのアプリケーションを使ってレポートするもの。レポートには写真と動画を添付でき、報告対象は「道路」「公園」「ごみ」「その他」の4つに分類されている。ちなみにその他には、放置自転車や公共施設の不具合などが含まれる。

 このちばレポ、まずは不具合のレポートとして始まるが「不具合だけではなく、おすすめスポットのレポートなども行っていきたい」と熊谷市長。市民と役所がつながるための新たなチャネルとなることを目指しており、将来は市民参加の街づくりのためのツールとしての価値も考えているという。

 街路灯が切れていることの確認を、市の職員が行うのにはけっこう手間もかかる。それを職員ではなく市民にレポートしてもらえれば、人件費などのコスト削減にもつながる。また従来のように電話での報告では、不具合が発生している場所の特定などが難しいことも。ちばレポでは、スマートフォンのGPS機能を利用することで場所の特定も正確で簡単だ。不具合の場所が特定されると、位置情報から自動的に当該地の市の担当課がアサインされる仕組みになっている。

 ちばレポについては、たんに不具合を報告するだけでなく市民が自分たちの力で課題を解決する「市民協働」の活性化にも期待がかかる。行政にしかできない道路の修繕などは、当然ながら行政が行う。しかし市民が共同で掃除をするなどで解決できることもあり、自分たちの生活する街を自分たちの手で住みやすくする。そのためのきっかけにこのちばレポを活用したいとも考えているのだ。

 そのためたんに報告するだけでなくどのような不具合が報告されており、それに対しどのような対応がなされているかの情報共有もできる。すでに報告されているレポートは、スマートフォンやPCのWebブラウザーから参照することが可能だ。地図上のアイコンが黄色ならば市が受け付け中、市が対応中のものはブルーで表示されグリーンが対応が完了だ。完了したものについては、対応内容について市役所の担当課からのコメントも付く。情報を参照できるのはレポートした人だけでなく誰でもが可能だ。

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ちばレポの裏にはSalesforceあり

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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