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大企業が次々と導入、Mirantis OpenStackとは?

 Amazon、UBER、スマートニュースなどテクノロジー主導のビジネスが次々と台頭してきている。新規ビジネスを早期に立ち上げる必要性は日々高まるばかり。機敏さがあり、選択肢の幅が広く、コストを削減できて、かつオープンなクラウド環境ということでOpenStackが注目されている。そのOpenStackに特化した企業があるという。

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2015年10月15日(木) @東京プリンスパークタワー

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OpenStackを知り尽くす、ミランティスの場合

 「OpenStackの商用導入実績は世界1位」と胸を張る企業がある。OpenStackに特化した製品、技術、サービスを提供するミランティスだ。同社によると導入件数は100社を大きく超えており、この規模で導入実績があるのはほかにない。

ミランティス・ジャパン リージョナル・ディレクター 下平中氏
ミランティス・ジャパン リージョナル・ディレクター 下平中氏

 意外と歴史は長い。1999年にシステムインテグレーターとしてロシアで設立した。多数のOpenStack技術者を擁し、独立系OpenStackソリューションプロバイダーとしては世界最大規模を誇るまでになった。

 2011年にアメリカに本社を移設し、2013年にはOpenStackディストリビューションとなる「Mirantis OpenStack」を提供開始。そして2015年1月、日本法人となるミランティス・ジャパンが設立され、日本市場に本格参入を始めた。同社の海外現地法人設立はオランダ、フランス、中国に次ぐものとなる。事業は商用ディストリビューションの開発とサブスクリプションの提供のほか、OpenStackに関するトレーニング、インテグレーションやコンサルテーションなどを行っている。

 現在グローバルで社員は750人。うちエンジニアは600人以上、コミッターは250人以上もいるという。当然ながら、開発コミュニティへの貢献度の高さも世界トップレベル(OpenStackへの貢献が高い企業はミランティスのほかにHPとRed Hatがあり、3社の合計で全体の半分を超える)。

 OpenStackはクラウド基盤の構築や運用を可能とするオープンソースソフトウェア群となるため、機能ごとにプロジェクトが多岐に分かれている。ミランティスでは多数のエンジニアが多種多様な開発プロジェクトに関わっているというわけだ。ゆえにミランティスはOpenStackを知り尽くしているとも言える。

 下平氏はOpenStackのコンセプトをこう話す。

 「サーバ、ネットワーク、ストレージのリソース配分や構成をソフトウェアで定義してコントロールします。公開された共通APIを用いてテクノロジーの連携を可能とし、豊富な選択肢を提供しています。そのためリソースの統一的な管理や運用が可能となり、ワークフローの自動化も進み、アジリティーが高いクラウド運用が可能となります。これはIT管理者にとってのメリットとなります。一方開発者やビジネスユーザーにとっては、リソースを迅速に確保し、テクノロジーの選択肢が豊富となり、TimeToMarketの大幅短縮をもたらします」

 当初OpenStackはVM管理の「Nova」とストレージ基盤「Swift」からスタートしたが、今ではコンポーネントがかなり広がった(下図)。

 構成要素(PDF 15ページ)
構成要素

 ミランティスはEMCやPivotalをはじめ、多くのテクノロジーパートナーと連携して、Web/SaaS、テレコム/サービスプロバイダ、技術傾向の高いエンタープライズをターゲットとしてOpenStackの導入を広げている。実際の導入事例を下平氏はいくつか紹介した。

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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