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まずビジネスとお金のベースを学ぼう--利益・売上・費用の構造(第1回)


 ビジネスは“お金儲け”(make money)。つまり、利益を生み出すこと。利益は売上から費用(原価含)を差し引いたもの。――では、売上はどんな構造でできているのでしょうか?費用にはどんな種類があるのでしょう?そして、そうした構造や種類がビジネスの動きとどんな風に関わっているのでしょうか?さらに、ITはそんな中でどんな役割を果たしているのでしょうか?――本連載では、こうしたお金とビジネスについての基本を分かりやすく解説していきます。

どの業種業態でも基本は同じ ~利益の構造~

 まず、利益の構造について考えましょう。これは、どの業種業態でも基本は同じです。つまり、

利益 = 売上 - 費用(原価)

 です。どのようなビジネスでも、売上を上げ、その売上に直接的、間接的にかかった費用が差し引かれることで、利益が決まります。簡単です。

 では、利益をより上げるためには、どうしたらいいでしょうか。先ほどの式から考えてみましょう。

  • 費用を一定に保ちながら、売上を上げる
  • 売上を維持しながら、費用を下げる

 の2つが基本ですね。この2つのどちらかをやれば、利益は増えます。ですが、実際、現場ではこうなっていないことが多いでしょう。なぜなら、費用を一定に保つことも、売上を一定に保つことも難しいからです。結果、

  • 費用を少し増やしながら、売上をそれ以上に上げる
  • 売上を少し下げながら、費用を大幅に下げる

 という2つの方法も採られています。

 ただし、最後の売上を下げながら費用も下げるというのは、一時的な回避策としては採用できますが、ずっと使える訳ではありません。費用はゼロ以下にはなりませんし、売上減少でビジネスが成り立たなくなっていってしまうからです。

 ですから、最後の手法は一時的に「縮んだ」状態で、次に跳ね上がるための方策と考えた方が良いでしょう。

次のページ
売上の構造はビジネスモデルで大きく異なる

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この記事の著者

佐川 博樹(サガワ ヒロキ)

 中小企業診断士。大手電機メーカの生産管理システム企画構築、関連会社のシステムコンサルティング、メディア企業向けセールスエンジニアを経て独立。現在は、中小零細企業向けのシステム導入コンサルティング、ネット活用、各種経営支援を行っている。中小企業診断協会 東京支部 城南支会 常任理事、NPO法人東京城南中小企業診断士会 常任理事。
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