IoTで重要なのは、むしろ”モノ以外”の動き
IoTは日本語では「モノのインターネット」といって”モノ”に着目されがちですが、ビジネスへの寄与を考えるときに着目すべきなのは、むしろ”モノ以外”の部分です。
ビジネスモデルとは、儲けを得るためのヒト・モノ・カネ・情報の動きと捉えることができます。ここでモノだけがインターネットに接続して進化したところで、残りのモノ以外の部分 ――つまりヒト・カネ・情報の動きが変わらなければ、ビジネスモデルは変わりません。
IoTでビジネスモデル変革に成功している数少ない企業には、IoTを活かしてモノを進化させるのと同時に、ヒト・カネ・情報の動きも進化させているという共通点があります。
ヒトの動きを変えるためにサービスやセールスの現場スタッフにIoTのデータを届けること、カネの動きを変えるために基幹システムにIoTを組み込むこと、情報の動きを変えて自社内だけでなく顧客までをIoTとつなげること、これらはIoTによるビジネスモデル変革を成功させる法則といえます。
まず、ヒト・カネ・情報、それぞれの進化を3つの成功の法則としてみていきます。1つ目は、「ヒトの動きの進化」です。