クアルトリクス(Qualtrics)は、従業員体験を管理・分析するソリューション「XM for Employee Experience」における新しいAI機能「Qualtrics Assist」の日本語での一般提供を開始した。
同機能は、複雑な従業員のフィードバックを収集・分析し、得られたインサイトを推奨事項やアクションに変えることで、従業員のエンゲージメント・満足度・生産性の向上に寄与するとのことだ。また、Qualtrics Assistのコメント要約、対話型フィードバックの機能は、従業員からのフィードバックをもとに、バイアスを減らし、管理職やチームのパフォーマンスを最大化させる実践的な推奨事項を提供するとしている。
管理職が従業員からのフィードバックを理解し、行動に移すことが可能に
Qualtrics Assistは、従業員体験データのインサイトをアナリスト、管理職、リーダーに迅速に提供し、重要な改善すべき事柄に集中できるようサポートするという。マネージャーは「チームの協力体制をより高めるために、次回のチームミーティングではどのような話をすべきか?」や「自由記述式のコメントで最も多く取り上げられているトピックは何か?」といった簡単な質問をするだけで、チームのデータを詳細に把握できるとのことだ。また、ガイド付きプロンプトを使用して、データをより詳細に分析・理解できるとしている。
最も関連性の高い従業員エンゲージメントのデータを特定し、科学的根拠に基づいた業界ベンチマークデータ、手法、ベストプラクティスを適用して、複雑なデータを明確でシンプルなインサイト、推奨事項、および具体的なアクションに変換すると述べている。
AIが生成したコメント要約で自由記述式のフィードバックを分析、チーム特有の動向を特定
コメント要約機能は、クアルトリクス独自のAIを利用して従業員からのフィードバックを自動的に集約・要約することで、管理職はパターンやトレンドを素早く特定でき、従業員の匿名性を損なうことなく、自由記述式のフィードバックを大規模に分析可能になるという。
フィードバックを自動で実用的なインサイトに変換するため、人事部門や管理職は時間を有効活用できるとのことだ。
対話型フィードバックにより、従業員アンケート調査を最大限に活用
クアルトリクスの対話型フィードバック機能は、Qualtrics AIを利用してアンケートの回答を分析し、不完全な回答や曖昧な回答を検出すると、回答者にさらに詳しい情報を提供するよう促すという。
ある比較研究によると、Qualtrics AIがアンケート回答者に詳しい説明を求めると、回答者の4割が追加情報を提供し、その新しい回答はより包括的で具体的なものになり、文字数は約4倍に増え、より広範なトピックをカバーしていることがわかったとのことだ。注目すべきは、この機能による回答者の離脱率や負担感の増加は見られなかったことだという。回答者に追加情報の提供を的確に促すことで、人事部門や管理職は従業員フィードバックをより実用的なインサイトに変え、従業員アンケートの全体的な効果を高められるとしている。
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